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掌編小説シリーズ  作者: 藤泉都理
2019.12.
98/2264

石油ストーブのてっぺん




 石油ストーブのてっぺんは塗装の茶色とは別に、ところどころ別の色がある。

 焦げ色の黒である。

 取ろうとしても取れないその頑固さは、綺麗好きな自分にはにっくき相手でもあった。





 みなさん。

 火を取り扱っている時は必ず傍にいる事。

 かならずである。






 みかんを焼いている時は。

 甘ったるい香り。

 おもちを焼いている時は。

 やはりおもちを焼いている香り。


 みかんは直に。

 おもちはアルミホイルに乗せて。


 香りがし始めたら、ひっくり返す。

 ひっくり返したら、香りはあてにならないので、ちょいちょい動かして裏を様子見。


 あっちぃ。


 火傷するような熱さはご愛敬。

 手を振ればすぐに収まる程度。 


 食べ頃の合図は、軽い焦げ目。


 あっちぃあっちぃ。

 皮をむく時。

 アルミホイルを外す時。

 素手でやってしまうのはご愛敬。


 みかんはより甘く。

 おもちはよりパリッとふわっと香ばしく。

 美味しさ加点。 




 我が家の冬の風物。

 時に、加湿器。

 時に、コンロ。

 その実態は、部屋を暖める石油ストーブの、てっぺんの焦げ目である。




 今年もよろしく。


 人さし指で軽くこすっても、跡さえつかない黒に苦笑いしながら、我が家の風物にご挨拶。






(2019.12.9)




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