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ささやかなかぜ
木の床に仰向けになった。
灰色の網戸越しに浅い緑を見た。
部屋を半分隠すカーテンが視界の端に入る。
じんわりと汗がにじみ出る部屋の中。
背中は少し冷たかった。
浅い緑を瞼の裏に閉じ込めた。
風が足裏の表層を撫でていく。
くすぐったいというべきか、涼しいというべきか表現に迷う風。
鎖骨を通過した時は涼しさだけを伝えてくる。
足裏とは違い、
ただし、足裏にも鎖骨にも名残をとどめる。
ほんのりと涼やかな空気の綿といえるだろうか。
ひとときではあるものの、あつさを忘れさせてくれた。
(2019.7.26)




