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傘
鉛色の空から
銀鼠色の粉が堕ちて来て
鉛白色に覆う
くるくる、くるりと回せば
次が覆う、その刹那に
鮮やかな色が垣間見える
赤
紫
青
緑
黄
茶
白
黒
透明
金
銀
花と称されるだろうか
今ではもう外界では見る事が叶わない
瞬いた次にはもう消えてしまう
花火のように儚い華だと
しかし誰が口にする
誰も見る事など叶わないのに
強き鳥と虫と
見下ろす天上人以外は
「厭わなければ、誰でも見る事ができる」
しかし、この結界を手放す者はいない
(本文の文字数が足りないので蛇足を:『これを書いた6月11日は傘の日』)




