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掌編小説シリーズ  作者: 藤泉都理
2018.6.
2/2102

飛行機音がもたらす世界の終末




 やけに飛行機の音が煩かった。






 今思えば、水の上だった。


 電車が海の上を走る時。

 車がダムの周りを走る時。


 そう。深大な水が視界に入る時。


 水の中で死ぬか。

 土の中で死ぬか。

 炎の中で死ぬか。


 最悪な死に方の中で、どれが一番ましだろうと考える。


 答えは未だに出ないその中で。


 山の中。

 雪の中。

 屍の中。

 瓦礫の中。

 病の中。


 これらを思い描かなかったのはなぜか。




 では、最高の死に方は何だろうか。


 この時まで考えた事もなかった問い掛け。


 風光明媚な中。

 愛する人の中。

 趣味の中。

 誇りの中。


 当たり前に安らぎの中である。






 はは。


 辺り一面に雪景色が見たいと思い。


 渇いた笑い声が耳に届く。


 彼の人が今、概観する世界の終末はどれか。





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