表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
英雄者  作者: トゲトゲパイナップル
2/4

俺は決めた!!

どうも!

2話を投稿したいと思います。予定より結構多めに書いてしまいました。計画を立てて書くのって難しいですね。

それでは!楽しんで下さい!


『マスター、まずは人里へ行きましょう』

俺をこの世界に呼んだ。聖剣はそう提案してきた。

「人里って言ったって何処に行けばいいんだ?」

辺りを見回すと周りには木しかない。

『ここは人が入ってこないように入り組んだ森になっていますので私の指示に従ってください』

この場所から出られる唯一の希望がこの聖剣なのでしょうがなく了承しる。

「わかったよ。はぁなんか言いなりになってないか俺?」

そんな不満を抱きながら俺は聖剣の言った通りに木々の間を通って道無き道を行くのであった。




聖剣を背中に背負った俺はふと疑問に思ったことを問いかけた。

「なぁ聖剣、おまえって正式な名前とかないのか?」

今更すぎると思うけどこいつの名前ってそのまま聖剣であってるのか?

『正式な名前は私にはありません。私はマスターを導くためだけに存在してますから』

「じゃあ、なんで聖剣なんて最初に名乗ったんだ?」

俺がこの世界に来た時にこいつは 私は聖剣です。 と言ったはずだ。

『そもそも、私は悪の集合体の所為で恐怖に晒されている人類が平和を願う思いの集まりなのです。ですから聖剣という形は人々が願った結果です。誰もが一度は聞いたことがあるでしょう英雄が聖剣を持って強大な敵を倒すという英雄の物語を……』

なるほどだから聖剣なのか死の恐怖に晒される中無意識に求めたのだろう。悪を倒してくれる物語のように聖剣を持った英雄を…。

つまりこいつは聖剣でもあり英雄をこの世界に呼び出し世界を救うサポートを行うシステム。だから人類救済システムなのだろう。

「おまえがなんで聖剣と名乗ったのかは分かった。俺が選ばれた理由も帰れる可能性もこの際置いておこう。この話をすると終わりがないからな……。だけど、悪の集合体って一体何なんだ。どうしてそんな物が生まれた」

俺は悪の集合体とはどういう物なのか全く想像できなかった。どうしてそんな物がいるかもだ。

『悪の集合体とは言葉通り悪が集まった物です。世界中の悪意が集まって生命となりその悪のままに行動する存在です。そしてどうしてそんな存在が生まれたかは不明です』

「不明ってどういうことだよ。そこまで詳しく知ってるならそれぐらい知っていてもいいはずだ」

『私は人類の思いの集まりです。なので今の人類に分からないことは私にも分かり兼ねます』

はぁ、分からないことが多すぎるこの世界のこと悪の集合体のことそして自分のこと。こんなことで、元の世界に帰れるのだろうか。

俺は、もう一度ため息をした。



聖剣が言った通りに森の中を進み人里を目指していると吠えるような声が聞こえた。

「おいおい、熊でもいるんじゃないか。あいにく、俺は熊よけの鈴を持っていないぞ」

ここは、森の中だから獣が出てもおかしくない。

どうしよう。すごく怖いんだけど。ついさっきまでゆとりとか言っていた人間がどうこうできる範囲を超えてると思うんだけど……。

『あの鳴き声は、ビッグベアー。マスターなら余裕で倒すことができる下級の魔物です』

「ちょっと待って魔物なんているの?」

『何を当たり前のことを魔物の存在は常識ではないですか』

「知らねーよ!!俺のいた世界では魔物は物語の中の存在だったんだよ!!」

こいつはこの世界のことには詳しいが俺のいた世界のことは全く知らないみたいだ。

『マスターの世界には魔物が存在していなかったのですか。それは困りましたね、魔物が存在しないとなると戦い方も知らないことになります。私の加護があるからいい物のこれからはそこらへんの知識も覚えなければいけませんね』

「いや、魔物の戦い方とかじゃなく争いごと自体したことがないけど……。あと、私の加護って何?そんなのあったの?」

今更になってそんなこと知らされても……。

『加護というのはマスターの身体能力を上げている要因です。この森の中、大剣を背負いながら息切れすることがないのはそのおかげです。まぁ、たとえ魔物に遭遇したとしても撃退することは容易いでしょう』

俺に殺せるのか…。

俺は、生き物を殺したことがない。虫など小さい物はたくさんあるが動物並みとなると話が別だ…。

「という訳で逃げるぞ。聖剣」

『何がという訳なのか分かりませんが戦って下さい』

「いやいや、無理でしょ。だって俺さっきまで一般人だよ。殺し合いどころか殴り合いすらしたことのない善良な市民だよ」

『マスターは、これからこういうことがたくさんあるでしょう。逃げられない時が必ずきます。覚悟を決めて下さい』

覚悟を決めろったって……。

そんな風に言い合いをしていると何が近づいてくる音が草むらをわけてくる音とともに聞こえてくる。おそらく、先ほど吠えていた魔物だろうだんだんと音が大きくなってきた。

「おい、なんかこっちに来てないか?」

『おそらく、こちらの存在に気がついたのでしょう』

「じゃあ、早く隠れるぞ!」

『無駄です。ビッグベアーは嗅覚が優れているので隠れても匂いで居場所がバレます』

「じゃあ、どうすればいいんだ!」

『戦って下さい。戦うしか道はありません』

そんなことをしているうちにどんどん近づいてくる音がおおきくなってきた。

「ちくしょうが!!」

そう叫ぶと背中に背負っていた聖剣を両手で持ち音がする方へ構える。

どんどん音は大きくなる。それに比例し俺は手が震え足がすくみ大量の汗をかいていく。

怖い、俺は心の底からそう思う。くそっ!なんでこんな目に…。

木々の間から大きな影が現れた。それは、熊の形をしている何かだ。体は名前負けしないほど大きく通常の熊では考えられない程だ。そして目を見開きヨダレを垂らしながら完全にこちらを獲物と認識していた。

怖い 怖い 怖い怖い怖い怖い怖い

俺の心は恐怖で一杯になり呆然とビッグベアーが腕を振り上げ振り下ろそうとしているのをただ見ているしかなかった。

『マスター!!』

その声に俺はハッとしとっさに頭から横に飛び込んだ。

「はぁはぁ、すまん助かったよ。ありがとう」

『お気に入りなさらず。私はマスターをサポートするためにいますので』

ビッグベアーは攻撃の手を休めず何回も爪で切り裂こうと腕をふるってくる。

あぶなっ!

それを全てぎりぎりのところで躱す。

これが聖剣の加護、この世界にきて身体能力が上がったとは思っていたがここまでとは思っていなかった。

相手の動きがすごく遅く見える。体が軽い。 これならいける!!

ビッグベアーが腕を地面に叩きつけたと同時に聖剣を振りかぶり斬りつけようとしたところで体が自然と止まった。それが隙となりビッグベアーの攻撃を食らってしまった。

とっさに聖剣を盾にしたからいい物の叩きつけられた勢いで反対にあった木に背中を叩きつけられ咳き込んでしまう。。

『マスター何故斬らなかったのですか!?』

「ゴホッ、ごめん、俺にはできない」

現代の日本で生きてきた俺には殺すなんて、度胸も覚悟もあるはずがない。

『やらなきゃ殺されるだけです。それに元の世界に帰ることだって出来なくなります』

帰りたい。母さんにも恩返しできてないし薫にだって無事だと伝えたい。

でも…。

「無理だ」

足が震える。手にうまく力が入らず聖剣を落としてしまいそうになる。頭が回らない。

ビッグベアーの爪が目の前まで迫っている。 俺ははそれをただ見ることしかできない。

『マスター!!あなたが死んだら悲しむ人がいるんじゃないんですか!!』

もう悲しませたくない!!

父さんが死んで自分も悲しいくせに俺を笑って励まし続けたそんな母さんにはもう悲しんでほしくない!!。だから !!。

「ウオオおおおおぉ!!」

迫り来るビッグベアーにむかって聖剣を力任せに振り下ろす。

ビッグベアーは肩から胴体にかけて真っ二つになり血だまりを作った。

これが殺すってことなのか?これからこんなことを繰り返すのか?

俺は逃げ出したい気持ちで一杯になる。

だけど!

「なぁ、俺は決めた…。戦う!!少しでも帰れる希望があるなら諦めたくない!!」

俺はそう決意した。












この物語は書いてる途中に思いついたことをぶち込むことが多いので矛盾しまくりです。

あと、薫の存在2話目にして忘れかけてました。これからは気をつけたいと思います。


アドバイスや感想等ありましたら是非よろしくお願いします。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ