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聖女召喚に巻き込まれた就活中の一般人、具現化スキル『テント』で異世界を東奔西走!  作者: 藍銅 紅@『前向き令嬢と二度目の恋』2巻 発売中


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第48話 地面に手を触れて、その地面ごと

地面に手を触れて、その地面ごと、宝珠を修復する。


サッカーボール大の宝珠だけを修復するのではなくて。

宝珠が埋まっている岩石、地面。それごと全部。

修復するというか、元に戻すなんだけど……。


「で、できるんですかそんなことっ!」

「多分。だけど、地面というか、岩石を元に戻すとマグマになるから、触れているカリンちゃんの手が火傷する……。耐熱魔法で……耐えきれるかな……」


カリンちゃんの体には、まず、このまま耐熱魔法をかけ続けてもらって。

知覚魔法っていうのかどうか分からないけど、地面の下の宝珠を見えるようにしておいてもらって。

その状態で、カリンちゃんが地面ごと宝珠を修復。


宝珠と一緒に、冷えて、固まりかけている溶岩も、元に戻すんだから、冷えて固まった溶岩は、マグマに戻って、温度も千度近くになるかもしれない。


そうなったら、白の魔法師団の誰かで、サイコキネシス的な能力がある人に、宝珠を溶岩から超能力で……じゃなくて、魔法で取ってもらう。


同時並行的にというか、タイミングを見計らって、イグニス副団長たちに、カリンちゃんを撤収してもらう。万が一にでも、マグマに触れないように逃げる感じで……。


で、マグマ自体は、過去に戻すって感じになるはずだから、山肌を下っていくんじゃなくて、山頂のほうへ向かう……はず。


流れとしてはこんな感じなんだけど。


「お姉様の言うとおりにできるでしょうか……?」

「分かんない……。思い付きでしかないから……」


カリンちゃんは不安顔。うん、わたしも自信があるわけじゃない。


だけど、あの白い空間で見た、白い巨人。


「……カリンちゃんが宝珠を修復するのって、七人の白い巨人の神様から力をもらって、それで、宝珠を過去の状態に戻しているっていう感じだと思うのよね」

「え? え? え?」

「神様の力だから、無限とは言わなくても……岩石ごと修復するくらいのパワーはあると思うの」


力自体は問題じゃないと思っている。

カリンちゃんが岩石ごと「戻せ」とか「修復しろ」とか願えば、きっとできる。


「問題は……頭痛。宝珠を修復した後。頭が痛くなるのって、巨大すぎる神様のパワーを、人間のカリンちゃんが使っている弊害だと思うの」


最小の力で修復……なんて、細かい力の制御はできないんだと思う。

多分、人間の腕で巨大ロボットを掴んで振り回してるようなものよね。本来は無理。そんなでっかいものを振り回すだけの筋力は、人間にはない。


だけど、神様の力って、巨大ロボットを振り回すみたいなもので、それを小さな人間が使うから、反動的に、頭が痛くなる……んだと思うのよ。反動っていうか、人間の体が耐えられる力じゃない。


神様も、あんなにも巨人だから。

いかな神様といえども、人間のカリンちゃんがちょうどよく使えるようなパワー出力に、なかなか調整できないんじゃないかな……。


神様的にフツーに、力を与えて。

でも、人間的には大きすぎて、扱えないはずのところを、無理に使っちゃうから、弊害として、頭痛が起きる。


たとえば五百キロのバーベル。カリンちゃんの細腕では持ち上げられるはずもないのに、持ち上げてしまっているから、結果、骨折した……みたいな。

しかも、五百キロなら火事場の馬鹿力でなんとか……ならないかもだけど、巨大ロボット的な重さって……ええと、六十トンとか? もうね、人間が持ち上げられるレベルじゃないのに、カリンちゃんは無理矢理それをしているの。


ホント、根拠のない推論。

でも、あの白い巨人を見た上での思い付き。


カリンちゃんはちょっと考えていた。


「他に、何らかの方法があれば……、あるかな……」

「んー。溶岩が完全に固まって、冷えるのを待って、それから、この地面から宝珠を発掘する? 硬いけど、少なくとも火傷の危険性はない。あと完全に冷えるまでって、年単位で待つかも」

「……固まるまで待って、でも、掘り起こせなかったら、やっぱり、地面ごと宝珠を修復になるんだよね。だったら、待つ意味ないかも」

「わたしが言った手順で宝珠を修復すると、多分、これまで以上に頭が痛いんじゃないかなって思うけど」

「ううー……」


カリンちゃんは考え込んでしまった。

わたしも体験したからわかる。あんなに頭が痛いのは、嫌だよね……。


「ナイジェルさんたち、白の魔法師団の皆さんで、地面の下の宝珠を取り出すっていうのは無理なんですよね」


分かっていながら尋ねる。

それが出来ていれば、わざわざカリンちゃんをこの場所に連れてきたりはしないでしょう。


「申し訳ない……。我々白の魔法師団は結界や召喚、知覚や認識に特化しているので……。あと風魔法が少々使える程度……」


ファンタジー系ラノベのように、あれもこれもと多種多様の魔法が使えるってわけじゃないみたいだよねえ。回復とかもあんまりできる人、いないみたいだし。


だから、わたしがカリンちゃんと一緒に召喚されたんだろうなあ……なんて、推測でしかないけど。


黒とか赤の皆さんに、溶岩が冷えて固まってから、人力で掘り起こしてくださいっていうのも無理だろうなあ……。剣では宝珠、掘り起こせないよねえ……。


やっぱり、カリンちゃんにがんばってもらうしかないのか……。






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