第35話 二回目なので、慣れた感もあるけど
二回目なので、慣れた感もあるけど。やっぱり、カリンちゃんがなかなか回復をしないのは心配だった。
「んー……、頭が痛かったのはお姉様のテントのおかげでなんとか大丈夫なんだけど。変な感じというか、今回は声みたいなのが聞こえてきて……」
「声? 宝珠を修復した時に?」
「そう。えっと、望みが、なんとかって、よく聞こえなかったんだけど……」
「南の時は聞こえてはなかったの?」
カリンちゃんはちょっと考えていた。
「……もしかしたら、最初の時にも聞こえていたのかもしれないけど。わかんない」
「今回はちょっとだけ声が聞こえたということは……、次の東の時にはもっとよくわかるかも?」
「うん。気を付けて聞いておく」
「……わたしのほうも、気になることがあるのよね」
カリンちゃんが宝珠を修復するのに聖女の力を使うと、何故か、わたし、昔の優太お兄様とのことを思い出す……と、カリンちゃんに言ってみた。
「関連、あるのかな?」
「わからないけど……、二度あることは三度あるだったら」
「何かあるってことだよね」
「そうだね。でも今はまだ分からないから、とにかく心に留めてはおくけど。気にし過ぎないで。まずは休んで回復ね」
「ありがとう。アイリスお姉様」
そんなことを話しながら、西の島の海岸で、イグニス副団長たちが設営してくれた拠点に出したテントの中で。
しばらく二人でゴロゴロしていた。
食事はイグニス副団長たちの青の騎士団の皆さんが準備してくれるし。
白の魔法師団の皆さんは、ついでだからと、島の調査と神殿の壊れ具合調査なんかもしているし。
宝珠を直したから、あの巨大なトビウオたちもこの島辺りには戻ってこないだろうからと。
のんびりさせてもらった。
そう、ここでがっつり休んで、たまった疲れを取ろうと思ったんだけど……。
……オルカたちが二、三日に一遍は遊びに来るのよね。
「遊ぼう」みたいな目で見られると、ついうっかり「遊びましょう!」って。
きゃいきゃいと、きゅいきゅいと言いながら。
オルカたちと遊んで。
歌って踊るのはもちろん、オルカの背に乗せてもらって、海を疾走したりして。
「ふわああああああああああああっ!」
ものすごいスピードを出すものだから、わたしは海にドボーンて落ちて。
『む、娘えええええええええええっ! なぜこの程度で落ちるのですか!』
って、オルカたちが叫んで。
即座に、海に飛び込んだイグニス副団長に助けてもらったり。
お詫びだって、オルカたちが大量の海産物を持ってきてくれたり。
イカ焼き、貝焼き……。魚の塩焼き。
大変美味しゅうございました。ありがとう、オルカたち。
で、カリンちゃんが回復したので、また小舟で、大陸のほうへと戻った。
来た時と同じように、オルカたちに小舟を突っついてもらいながら。
で、お別れだ。しばらく西の海から離れて、今度は東の山に向かうんだと言ったら。
オルカたちはさみしそうにきゅうきゅう鳴いてくれた。
「また遊ぼうねええええ!」
ひしっと、オルカたちと抱き合って。
そうして、わたしたちは馬車に乗って東に向かった。
今度は東の山。
えーと、わたし的には山って言ったら、身近なのは阿蘇山なんだけど。
そう、九州の中央部、熊本県阿蘇地方に位置する火山。
どんな感じの山なんですか、東の山ってって、聞いたら……。
「今も噴煙を上げている活火山です」
イグニス副団長が真顔で答えてくれました。
か、活火山!
しかも噴煙を上げている⁉
阿蘇山っていうよりも、ハワイのキラウエア火山的な感じ?
本物のキラウエア火山なんて見たこともないけどね。
ニュース番組で、盛んな噴火活動って、放送されているのを見ただけだけど!
「わあ……」
「あれ、マジ⁉」
わたしもカリンちゃんも驚きです。
活火山。ホントーに活動中の火山だよ!
だって、見えるんだもの。
山のあちらこちらから煙が上がっている様子が!




