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第26話 テントはレベル5の時と同じ形

 テントはレベル5や6の時と同じ形。ロッジ型。テントの奥にベッドが二つ並んでおいてある。で……、テントの中のベッドと反対側に、ホントにあったよ! つぼってうか、これ五右衛門風呂とかいうのでは⁉


 まず、畳二畳分くらいの大きさのすのこが置いてあって、すのこの上には着替えを入れる籠がある。

 で、そのすのこの横に、かまどを築いた上に鉄釜を据え、その上に大きな木桶を取り付けた形状のお風呂っ!

 ふたをそっと開ければ……。お湯が窯の三分の一位の深さまで入っている……。

 ふかふかのタオルと浴衣まで。

 ああ、こんなオプションまで着いているからセットなのか……。

 いや、ありがたい。お風呂だけあっても、タオルとかがないと入れないしね。


 お湯の量が少ないけど……レベルを上げて行けば、温泉のお湯も目いっぱい使えるんだよね。

 ちょっと嬉しいかも。温泉いいよねえ……。


 ま、とにかく、結界を張って疲れたカリンちゃんにご褒美でしょう!


「カリンちゃーん、温泉のお湯に入れるよー」


 呼んで、五右衛門風呂を見せたら。


「わあ! ほんとに温泉⁉」

「うん。鑑定したら、温泉のお湯だって。循環湯ってことだけど」

「入る入る入りたいっ! このところ臥せっていて、まともにお風呂もないってないし、ゆっくりつかりたい!」

「いいよー、一番風呂ドーソ。あ、でもお風呂に入るってマグノリアさんたちに言って、テントの外で見張りしてもらうね」


 カリンちゃんはキラッキラの目で「うんうん」頷いて。よかった。お風呂に入れるくらいに回復したのもだけど、お風呂、喜んでくれてよかった。やっぱり日本人は温泉好きだよね。


 ホント謎のスキルだけど。

 このスキルでよかったなあ……。


 テントの外で、マグノリアさんとカメリアさんに見張りをしてもらって。わたしもテントの外で待って。


 テントの中から

 きゃあきゃあ言っているカリンちゃんの声がしていたんだけど。

 しばらくしたら「あー……」とか「うは……」とかそんなお湯に浸かって堪能みたいなため息ばかりが聞こえてきた。魂抜けているね、うんうん。


 で、湯上りカリンちゃん。

 浴衣姿もかわいいね。


「この世の天国……、生きててよかった……」

「あははは、大袈裟な」

「いえいえお姉様。このお風呂、控えめに言ってもサイコーです。このお風呂に入れるのなら、結界の張り直し、がんばれる……」


 ふいーと、ふろ上がりのカリンちゃんに飲み物を渡して。

 またベッドでゴロゴロしてもらうことにした。


「そんなにいいお湯ならわたしも入ろうかなあ」

「残り湯でごめんなさいだけど。気持ちよかったです。生き返った!」


 では、わたしも。入ってみたよ、五右衛門風呂。

 いやもう、サイコー。あったかい。温まる。


 お湯も、わたしが入ったら、なんかお湯を入れ替えしたみたいにきれいになっているし。あ、そう言えば、さっき鑑定した時に(循環湯)って表示が出ていたっけ。


「なるほど。入る人が変わるとお湯も新しくなる……?」


 えっと、このお風呂、何人まで入れるんだろう……?

 回復量が一日に八人分だから、八人分のお風呂?

 それとも……ベッドが二人分だから、お湯も二人分?


 分からず悩む。でも、わたしもお風呂にゆっくりつかって、上がって、浴衣を着て……。


 で、お風呂に蓋をして、もう一回開けてみたら。


 お湯がキレイになっていました。蓋をすると循環するお湯か?


「じゃあ、とりあえず、マグノリアさんとカメリアさんにも入ってもらおう」


 男性陣は申し訳ないけど今回はナシで。


 だって、湯上りに、ベッドでゴロゴロしたいから!

 浴衣姿でゴロゴロしている様子は見られたくない。


 というわけで、マグノリアさんのカメリアさんにもお風呂に入ってもらった。

 二人は「護衛騎士ですから」って最初は遠慮していたけど。

「わたしのスキルの検証のために!」って押し切った。


 そして、お風呂に入ったら……。


 あははは。二人ともふやけておりますよ……。


 温泉っていいよね。


 風呂上がりに浴衣も着付けてあげた。

 ベッドで転がってもらった。

 二人とも「い、生き返る……」って、護衛の顔とはまだ別な、リラックスした顔になってくれた。


 ふふふふ。温泉サイコー!



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