第24話 あっという間に手配が完了。
「できました!」
あっという間にお神輿が出来た。その上にレベル1のテントを具現化する。そして、ロープで固定。
「カリンちゃん、この中に入って」
「お、お姉様は……」
「これ、一人乗りだから。大丈夫。わたしは走ってカリンちゃんに付いて行く。一人にはさせないから安心して!」
ダンスレッスンで鍛えた足腰!
大丈夫。
初めて宝珠をなおすなんて、緊張する場面で、カリンちゃんを一人で放り出すなんてしないわよ!
かといって、わたしとカリンちゃん二人をお神輿で担いでもらうなんて、青の騎士様がたの負担が大きすぎる。
こういうときのために、旅の服装はドレスではなく、動きやすさ重視でワンピースとショートブーツにしてもらっていたのよ。
カリンちゃんは聖女服だけどね。
屈伸をして、アキレス腱を伸ばして。その場で軽くポンポンとジャンプ。
「はい、行けます! 走ります!」
他の青の騎士様たちも、走る気満タン。
マグノリアさんとカメリアさんは既にわたしの前と後ろの位置にスタンバイオッケー。
白の魔導士さんたちも「蛇の魔物が出たら、魔法で吹き飛ばします!」って。
あ、風の魔法とか使える人とかいるのか。便利。
「じゃあ、皆さん、行きましょう!」
走る走る。
時おり蛇を吹き飛ばして。
負傷者もいないまま、島の奥へ。
一応、草刈りとかはしてもらってはいるけど、木の根っことかはそのままで、すごく走りにくい道。
道というか山道?
元は道だったカンジ?
結界の神殿に近づいて行ったら、石畳の道みたいになって。
ちょっと安心したら、つまずいた。
「危ないっ!」
転びかけたわたしを、イグニス副団長が受け止めてくれて……。
「あ、ありがとうございます……」
ひょいっと、お姫様抱っこ! お、おおおおおお!
「このまま抱き上げていきますね」
「わああ……あ、ありがとうございます」
「いえ、初めからこうして差し上げればよかったのですが、気がつかずにすみません」
わ、わたし、走る気満々だったし。
でも、慣れない道を走ったものだから、さすがに足腰ガクガクでした。
お礼を言って、そのまま抱き上げてもらう。
イグニス副団長は、軽々とわたしを抱き上げたまま神殿へと向かう。
見えてきた神殿は……、ツタ植物に覆われて、かなり苔むしている感じです。
湿地帯とかジャングルの奥の神殿?
そんな感じ。
神殿の入り口は狭くて、そのままテントのお神輿では進めそうもないから。
テントのスキルはいったん解除。
カリンちゃんと一緒に歩いて神殿に入る。
太陽光のある外から、神殿の中に入ると、一瞬視界が暗くなる。その暗さにまず目を慣らす。
足ともに気をつけながら、ゆっくりと進む。
途中何度か天井から蛇が降ってきたけど。白の魔法師団の皆さんが、風で蛇を吹き飛ばす。剣で切ると増えちゃうからね。
ひんやりとした空気。
それからどこか苔っぽい臭い。
侵入者を防ぐためのトラップはないかなと思ったけど、別に何もなく、ただ、神殿の奥に進むだけ。
だけって言ってもまあ、蛇が降って来て、そのたびにカリンちゃんが叫びを上げたけど。
「大丈夫だよ、カリンちゃん。白の魔法師団の皆様が魔法で吹き飛ばしてくれるから、安心安全」
「お姉様あああああああああああああっ!」
ひしっと、腕に縋られている。
すっごい圧迫されて、まるで血圧計のよう。ぎゅううう、ぷしゅー……ってカンジ。
そんなこんなで辿り着いた神殿の奥。
「わあ……」
そこにはスキルを調べられた時みたいなサッカーボール大の宝珠と、その台座があった。
石作りの台座はあちこち欠けていて、宝玉は真っ二つに割れていた。
これを修復……。どうやって?




