表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/5

悪意なき好奇心(6日目)

6日目

 ……今日は何もない普通の日のはずだった。

 先輩に教えてもらったアクションゲームで弟と対戦して一喜一憂する。途中先輩も交えて三つ巴バトルをして、午前中は楽しく遊んでいた。

 でもお昼ご飯の時間に話題がそれぞれの特技や魔法の話になったとき。

 先輩方が自分の特技や得意魔法を披露していく中で、私も瞬間移動の能力を披露する。けれども弟は何も出来なかった。

 私は弟の能力を知っている。そしてそれを言いたくないことも。

 さらに好奇心旺盛な発明家の先輩が

「二人は姉弟だけど同じ魔法が使えたりしないのか」

「他の特技や魔法はないのか」

「二人の世界の人はみんな魔法を使えるんだよね?」

 と根ほり葉ほり聞いてきた。

 浮かない顔の私を見て察したのかライカ先輩が発明家の先輩を止めて、発明家の先輩に謝罪される。けれども私は

「私たちの世界に魔法は存在しなかったんです。でも突然私たちだけ使えるようになりました。どうすればいいか分からなかったので、私たちは自分たちのやりたいことをしました。世界や国を救った先輩方の行動とはほど遠いことをね」

 と吐き捨てて食堂から立ち去った。

 数時間後、感情的になったことを後悔して私は先輩方に謝りにいった。そのときは平静を装っていたし、先輩方からも気にすることはないと言われた。

 けれどもこの屋敷にいるメンバーのうち、誰か一人でいいから私たちのことを話しておくほうがいいのではないかと私は思っていた。心のモヤモヤを吐き出したかった。

読んでくださりありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ