第2話 異世界
目が覚めると全て真っ白だった
目の前にはおじいさんと少女がいる
身体を起き上がらせ、姿をハッキリ認識する
じいさんの方は知ってる、見覚えがある
神様だ
白い羽織を着て、杖をついている
俺が命を授かる前に出会ったことがある
だが、問題は少女の方だ
誰だ…?
「お主…いや、名前は確か…伊藤貴文だったかの?」
「あっ、はい、そうです」
「この少女はアリス・レイラじゃ、挨拶しておけ」
「こんにちは」
アリス「…」ペコ
「さて、お主はこれからこの子の世界へ行く、今のそちらの世界で言うところの異世界転生?みたいなもんじゃ」
「…え?」
「それで、この少女の身体が依代なんじゃ」
「待ってくれ、頭が追いつかないんだが…」
「そうか、まあとりあえず話を聞いてくれ」
「…分かった」
「アリスの世界が大変らしいんじゃ」
(ふわふわしてるぅ…)
「あの、その話ってアリス…さんに言わせた方が早いんじゃ?」
「それもそうじゃの、ほれ、アリスや」
アリス「あっ、えっと、私の世界だと魔王が、禁忌の術を使っちゃって…それで、あと二年ほどで世界から緑が無くなって、全ては枯れ、水も消え、人工物さえも飲み込む闇が現れ、人類が滅んじゃうの」
(絶妙に文才を感じる説明だなあ…)
「そうか…それでなんで俺が?」
「地下室に眠ってあった古い文書に、『若い女の身体を依代に、英雄を呼び込めばその闇は祓われるだろう』って…それで…」
「あんたを犠牲に俺が呼ばれたってことね…」
「犠牲…あの、勘違いしないように言うんですけど、私がなりたいと言ったんです」
「は?」
「あっちに行くなら、警戒してください。私の親に、出来るだけ私の家に長居はしないで、ずっと居るとそのうち、きっと…私と同じことをされる」
アリスは服をまくり、アザを見せる
「!」
「虐待です。あなたが私の身体で冒険するなら、きっとこのアザが邪魔をする」
「…大丈夫だよ。君の世界は元通りにする。」
「ホントですか!」
表情が明るくなった
「ああ」
「それじゃあもう1つ頼みがあるんです」
「なんだ?なんでも聞くぞ」
「私の親を殺して下さい!」
「分かった!」
神様(えぇ?なんつった?分かった?聞き間違いだよね?)
「君の親は出来るだけ苦痛を与えて殺す!」
神様(?????)




