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戯言
恋と欲は、どう違うのだろう。
会いたくて震えるだなんて、あなたが好きなのは恋のお相手じゃなくて自分自身なんじゃない?
なんて訊きたくなるくらいには。
だからといって、じゃあ相手のために自分を抑えるのが美徳だなんてことも思わないし。
なんとも厄介なレンアイカン。
そう考えてみればわたしは、恋なんかしてこなかったのかもしれないね。
自らの鏡の表面に映した彼だけを見ていた青い日のあれはコイかな?
絶望と無関心を経て出しっぱなしのマヨネーズにイラっとするくらいに収まった同居人へのそれはアイといえるのかもしれないね。
コイよりアイのほうが、何でもありだよね。
こうやって、世界とわたしの境界線は、日々曖昧になってゆく。
お読みくださりありがとうございます。
タイトルどおりです。どうかご心配なく(?)