1/9
微睡み
溶ける、溶けてく
あなたと わたし
指先を 絡めて 繋いで
浮かんで たゆたう
なにも思考しないで
感じる ただ 閑かに
瞳の端で
夢の片隅で
淡い光が 揺れる
凪いで
空の滴がそよぐ キラキラと ゆらゆらと
ふわりと昇って はらはら散って 落ちてゆく
わたしたちは きっと
必ずなにかが欠けているの
届かないのに ずっと
手をのばし続けるの
“それ” の代わりに あなたを求め
愛に憧れ
ひとりなのに
ひとりではないのだと
誤魔化しながら 生きていく
どこかで、気づいているのに
「……何考えてるの?」
「……ううん、何にも」
お読みいただきありがとうございました。
元になったのはおそらく10代のときに書いたと思われるメモ書きです……
いったい何を考えていたんでしょう(?_?)