二船一線
「あぁああ〜。疲れたよ。」
私たちは会議室から出るとどっと疲れを表しました。
「お疲れ。」
「大変だったね」
私がマチちゃんの方を見ると静かになっており、私も静かになりました。
「マチちゃん。どうしたの?」
「え?」
マチちゃんは驚いた様子を見せて私の顔を注視しました。
「あ!えっと。その…。怖かったです…。」
「え〜?そうかな?」
私はわざとらしくだらけた口調で言いました。
「艦長を怒らせると皆が怖がる」
「えー!そんな。そんなに怖くないよ〜。ねえ?」
私は近くにいた救助班の一人に聞いてみると戸惑っていました。
「なんかごめんね?そんなつもりはないよ。」
私は何をしでかしたのか今更気づいて恥ずかしさや申し訳なさと言った謝罪の気持ちが出てきました。
「ただいま」
私が司令室へ戻るとみんな静かになっていました。
「えっと?」
「っふぅ。もう無理です。艦長何やっているんですか!もう一生ついていきます♪」
私は怖がられる流れだったので違う反応に思わず膝から崩れ落ちました。
「ちょっと!艦長何をしているんですか!」
「今回の功労賞はあなたね」
「うん」
みんなが急にお祭りのように賑わっており、私も恥ずかしくなってきました。
「恥ずかしいよ〜」
賑わいが落ち着くと私たちは改めて任務を進めました。
「東雲さん。よろしくお願いね。」
「はい。お任せください。艦長!」
私が操舵者。東雲さんが操艦者となって航行することになりました。
「艦長。こちらの声も聞こえていますか?」
受信機に聞こえてくる声の主は雪風に移り乗ったマチちゃんでした。
「こっちも準備ができました。」
「はい。わかりました。では航行を再開します」
私はそう言うと舵を持って美岬ちゃんの号令に従って動きを始めました。
「速力!両舷最微速」
「速力!両舷最微速」
私は速力を号令しました。
「面舵!」
「面舵!」
私は復唱すると右へと舵を傾けて一五度に合わせました。
「面舵一五度」
「ヨーソロー」
しばらく私たちが周囲を監視しながら進んでいくと通信員の佐倉さんから連絡が来ました。
『艦長!アクアマーメイドが来ました』
『こちら海上保安庁横須賀支部です。この先、伊豆大島航行してください。』
私はアクアマーメイドの話に了承してゆっくりと進んでいきました。
速度は雪風の動きを考えて出しても一〇ノットほどとゆっくりと進みました。
四時間半かけて伊豆大島へ向かいました。




