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【コント】リモート料理教室

作者: 江戸屋寿

登場人物=持田もち子(料理教室の講師・ボケ)・男(教室の生徒・ツッコミ)


男「カメラはこの角度で大丈夫かな!?初めて参加するから緊張する・・・。」


先生「こんにちは。」


男「こんにちは・・・って先生!?フライパン!?フライパンしか映ってないです。」


先生「えっ!?あれ!?すいません、まだまだ不慣れなもので・・・お恥ずかしい、こんな感じで大丈夫ですか!?」


男「いえ、あの・・・今度は鍋しか映ってないです・・・。」


先生「難しいですね・・・このまま遣っちゃいますか!!」


男「えっ!?遣っちゃうんですか!?画面に鍋しか映ってないですよ?何遣ってるか分からないじゃないですか・・・。」


先生「細かいですね・・・よいしょっと・・・これならどうでしょう?」


男「アバウトすぎるのも問題ありなのでは?・・・今度はいい感じです。」


先生「改めまして今日のリモート料理教室の講師をさせて頂く、持田モチ子です、モチモチっちって気軽に呼んで下さい。」


男「軽いな・・・ってか初対面であだ名で呼べないです・・・。」


持田「硬いですね・・・鰹節の節並みにカチコチですか?」


男「先生が軽すぎるんです、それにそこまで硬くはないと思います。」


持田「・・・さて、そんな事より今日のお料理はハンバーグを作りたいと思います、材料を事前に御用意頂いたと思いますが手元に御座いますでしょうか?」


男「ガン無視の上に急に畏まってきた!!あっ・・・はい、メールでお知らせ頂いた食材を用意しました。」


持田「合挽き肉をボールに入れて、みじん切りにした玉ねぎを入れ、そこに卵、パン粉を入れてこねます。」


男「あっ・・・待ってください・・・ってえっ!?もう切って在るんですか!?事前に言ってくださいよ、今から切りますから待って。」


持田「30秒だけ待ちます。」


男「短!!出来るか!!!初心者にはハードル高いんで、5分くらい待ってください。」


持田「仕方がないですね・・・オマケしますから何か面白い話をしながら遣ってください。」


男「更にハードル上げて来たよ!嫌々、手元に集中しないと指を切るんで嫌です。」


持田「それが狙いです。」


男「きっぱり、はっきり断言して来ましたね、質が悪いです。」


持田「人の不幸は蜜の味って言うじゃないですか・・・極上の蜜を味わいたかったんです。」


男「サラッとナチュラルに毒を吐いたよこの人は・・・。」


持田「玉ねぎのみじん切りで泣いてる男の人を見るのも萌えますよね、してやったりって思います。」


男「絶対泣かねぇ・・・策にハマって泣いてたまるか・・・。」


持田「もっと私を楽しませて下さい、貴方にはその義務が在るんですよ・・・生徒なんですから!!」


男「生徒のハードル高くない?玉ねぎ切れました・・・いびつだけど・・・。」


持田「出来たらひき肉、玉ねぎ、塩コショウ、繋ぎに卵をボールに入れてよくコネて下さい、この時に捻り潰したい相手やぶん殴りたい姑等いたらストレス発散に効果的です。」

 

男「・・・家庭内で何が在ったんですか?」


持田「手のひらサイズの小判型にコネタひき肉を成形したら、真ん中にくぼみを入れて下さい、生焼け防止です、生肉がお好きならそのままでも良いと思いますよ。」


男「スルーした上に獣扱いかよ・・・出来ました、これを焼けば良いんですね。」


持田「えぇ、初めに強火で焦げ目を付けたら蓋をしながら弱火でじっくり焼いてください、蒸し焼きですね・・・因みに私は茶わん蒸しも好きです。」


男「蒸し繋がり!?今関係なくない!?」


持田「さて焼き上がりまで時間が在りますので2度目の挑戦です、コンテニューしますか?」


男「面白コンテニューはしないです、火傷したくないんで・・・。」


持田「男は度胸、女は愛嬌ですよ。」


男「先生がそれを言いますか?」


持田「そろそろ良いんじゃないですか?モチモチ、プルプル、モッチモチ~。」


男「唐突に何ですか?」


持田「愛情を注入するおまじないです、さぁご一緒に!!モチモチ、プルプル、モッチモチ。」


男「遣らんわ!!ってかこんなのでも見た目美味しそうに出来て草生えた・・・。」



ーおしまいー








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