139節
最近、YOUTUBEとカクヨムで新しい作品を作り出していてのぉ。
ボリュームが少ないって?お慈悲、おじひを~。
ホルスターごと奪ってベルトに付ける。
布製の良くある2000円代の代物だ。網目がほつれているし、何となく揃えました感が半端ない。
何時も使っているプラスチック製のようにロックが掛かるわけじゃないから、激しい運動には注意しなければ。
スリングを調整し、AKを構える。フルオートでの命中精度は期待できないが、セミオートでどうにかするしかないだろう。
他の懸念点が弾が安物であった場合か……火薬量が一定じゃなく少なければ弾詰まり、多ければ銃身が裂ける事がある。こればかりは運だな。
最低限の確認をし、銃を礼たちに渡していく。
茉莉が壊したからハンドガンだけになってしまったが……妹である舞はあまり銃の扱いにたけてないし、3kg半を持って動き回れるほどの体力が無いから拳銃だけでいいだろう。
「ょっし、銃の使いかたはわかってるな?目標は安全地帯に逃げる事、何か質問は?」
「具体的な安全地帯は?」
「少なくてもここから10キロは離れたい」
「人助けはしないんですかぁ?」
「する余裕が無い。戦闘行為をしても金にならないし、最後まで面倒を見切れない。出来ない事は初めからやらない方が良い」
「戦闘は?」
「できれば避けろ。コンタクトしても銃での戦闘が好ましい」
殴ってしまった場合、礼たちの身体能力がバレる危険性がある。それだけは、避けなければならない。
最低限の訓練は、精華さんの所で受けてるはずだ。弾幕を張れて味方に当たらなければいい。
先頭は……礼が良いだろう。こう言う時は女性より男性と相場が決まってるが昨今世の中男女平等。性別ではなく能力で役割が決まるのだよ。
純粋に、俺より寄生体である礼の方が視力も反射神経も高い。不意の交戦時にも負傷のリスクは限りなく少なくなろう。プライドで飯など食えんのだ。
「相手の目的も目標も意味不明。戦う利益なし、とっとと逃げるぞ」
「メールで精華さんに連絡したしね。あ、茉莉ちゃん抱っこよろしく」
「え?」
「……敵なし、行くよマスター」
了解(ヤ―)、静かにだが出来る限り駆け足で進んでいく。
聞こえてくるのは自らが奏でる足音と、銃声と砲声。どうやら、外でも偶発的な戦闘が起こっているらしい。
爆発音が聞こえると言う事は襲撃者がランチャー等を所持している、或いはガス管などに深刻なダメージが入ったか。
前者では火力面において警察部隊が対処できない事が確定し、後者ではいつ爆発するかわからない空中地雷が発生と全く笑えない。
発砲時の火炎発生にも気を付けなければ、火花で大爆発はシャレにならん。
本施設は、7階+地下2階の全9階層を誇る施設だ。
1階は主に改札やショッピングエリアになっている。2階は、目玉のリニアモーターが通る。3階から上は主に複合施設であり、アミューズメントや家電屋またまた歯医者などが入っていたりする。
俺達が居るのは4階であり、アパレルブランドやゲームセンターや本屋等がありリニアを利用しない一般客を取り込む経営方針がうかがえる。
もっとも、今となっては綺麗な床は死体や血液で汚れているのだが。
所々に転がる軽装警備員を飛び越え、店の端で怯える子供を見捨て一階へと下っていく。
「おい、何してやがる」
「ち、見つかった」
エレベーターでは出待ちされて危険と判断し、緊急停止したエスカレーターを用いて下っていたが見通しが良い吹き抜け構造が災いして上層階から発見されてしまった。
5階より上は旅行者向けのホテルがあったはずだ。そこで金品を略奪していたのであろう、腰から下げるボストンバックが見える。
カチャ、遠くからでもしっかりと聞こえる金属音。直後、ダダダと重低音と共に飛来する弾丸の雨嵐。
「やろ」
瞬時にセレクターをフルオートに切り替え、こちらも反撃を開始。当てなくていい、要は一度黙らせればいい。
礼と茉莉を先に行かせ、5階層に居るテロリスト4人……1分隊に向けてこちらも鉛玉をばら撒いた。
「落ち着け、各員交互に撃って途切れさせるな。唐突だが、ウォードックと本隊は呼称。俺はウォードックリーダー他は前から順にだ。背負われてるのはCPとする、各員本名を呼ぶなよ」
「ウォードック2了解」
「ウォードック3了解」
「ウォードック4了解でーす。私が、殿を務めますからどうぞ」
「了解、ウォードック1から4へ。弾切れと同時に後退する」
ダダダ、と撃ちながら概要を説明する。
しかし、まったく当たる気配が無い。照準器の調整すらまともにしていないのであろう。照準がずれる。
せめてもの救いが、相手も同じ装備なのでラッキーパンチぐらいでしかこちらを仕留められないと言う点か。
引き金を振り絞っていると、カチャンと唐突に黙るAK。
弾切れ……西側と違って打ち切った際にホールドオープンが無い。故に、一目でわかりにくいのだ。
チ、舌打ちをしながら伏せていたゆずきの肩を叩く。弾切れと後ろに下がるの合図だ。
ウォードック4が立ち上がり射撃を開始したのを尻目に、そのまま一気に駆け下りるのではなく礼が居る3階に飛び込みコンクリート製の柱に隠れながら再装填。
相手の銃声がやんだと同時に、柱から身を乗り出し援護射撃。ゆずきと合流し走り抜けていくのであった。
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