3章 錬金国家アルケミー33 -16日目・闇の息-
「俺は先に行く。今指差した方角にルーフの群れがいる。向かって来てくれ」
状態確認、世界記録 (人)、魔法無効の3つを使い、ルーフの群れがいる場所へと最速で向かった。
それでも5分はかかる。モーブは既に戦闘を始めていた。彼の能力は、知っている場所や知っている人物の所へ一瞬で移動もできるようだ。
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俺が到着した時、ルーフの群れは残り200匹ぐらいまで減っていた。
ギルドマスターはすでに倒れ、ルーフが襲いかかっていたが、首を切られ全て絶命していく。
モーブの姿が見えはじめた。能力の持続ができなくなったのだろう。
「ここが限界のようだな…。たった200匹…。ギルドマスターには遠く及ばないか…」
俺は状態確認と世界記録 (人)を使い、モーブに襲いかかるルーフ数匹を殴りとばした。
「諦めるのか?」
「君か…。分かっているとは思うけど、私はもう限界だ…。あとは頼んだ」
そう言うとモーブは気を失いその場に倒れた。
彼が戦闘を開始してからさほど時間は経っていない。おそらく能力でここまで一瞬で移動し、そのまま戦闘に入ったようだ。能力を持続した結果、消耗が激しく今に至るのだろう。そんな状態かつ数分で200匹を狩った彼は十分強いと思う。
「闇の龍が到着するまで数を減らしますか」
世界記録 (人)を発動していると、ただ蹴るだけでルーフは粉々に粉砕されていく。
手を使わなかった場合、素材が残らないからこの戦闘方法はやりたくないのたが、そんな事を気にしてたら、ギルドマスターとモーブを守れないので、素材は諦める事にした。
50匹ほど粉々にしたところで、闇の龍が到着した。
「闇の龍よ。この地に闇の息を吐き、ルーフを殲滅して欲しい」
「龍使いが荒いの。まぁ良いが」
俺は見えない手で、モーブとギルドマスターを担ぎ戦線を離脱した。
闇の龍が息を吐き、息に当たったルーフは次々と絶命していった。
「生き残ったルーフはいないようだ。闇の龍、助かった。ありがとう」
「礼には及ばん。先程ルーフを粉々にしているよう見えたが、そちは人間なのか?」
「俺は正真正銘人間だ」
「…そうか」
龍からも人外認定された。




