3章 錬金国家アルケミー16 -14日目・パーティー結成-
3人で受付に行き、ギルドマスターからパーティー登録用の用紙を貰った。
「やっとパーティーの登録用紙を取りに来たか。例の件まであと1週間だ。そっちの方は大丈夫なのか?」
「あっ…」
「やっぱり忘れてたか…」
おっさんは呆れていた。
「クジャク姉をパーティーに加えるから、あと2人だな」
「何の話だ?」
「あとで説明するわ」
「そこの姉ちゃんは強そうだから、まぁ大丈夫だろう」
俺は辺りを見渡した。ここ数日、なぜか冒険者は殆ど見当たらない。
「その辺で適当な奴捕まえればいいだろう、と思ったけど、今日も相変わらず人が少ないないな」
「この前、お前さんが大量に病院送りにしちまっただろ。忘れたとは言わせないぞ?」
「そうだっけ?」
ルーシェは呆れ、ため息をついた。
「とりあえずクジャク姉の登録を済ませて、俺達と同じランクまで上げないとな」
「一応ギルドへの登録は、あんたが来る前に済ませておいたわ」
2人で話をして、お面の呪いを解いた後、クジャク姉が俺と一緒に旅をしたいと言っていたようだ。それなら冒険者として登録しておいた方が良いと言う事になり、登録しておいたそうだ。
登録を朝一に済ませたので、薬草園と解体場を受ける事ができるそうだ。
「私はクジャクと一緒に行動するわ」
「それは俺としても助かるが…」
とクジャク姉は言いながら、俺の方を見てきた。
「俺の方は、面白そうな奴がいないか、ここで観察する事にするよ。ルーシェと仲良くなクジャク姉」
今のクジャク姉ならルーシェに危害を加えるとは思えないけど、念の為にそう言った。そんな心配をしている俺に対して、クジャク姉は面を外して、笑顔で答えた。
「分かってるって」
彼女達がギルドを出たあと、おっさんが話しかけてきた。
「試合前に少しでも上のランクを目指して欲しいんだが…」
「分かってるって。でもその前に人員確保が先だ。このままだと試合に出れなくなるしな」




