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8章 錬金国家の貴族109 -笑えない冗談-
「帰還したか。それで男爵は?」
「生捕りにしました」
「兵は外へ出るように。これは命令じゃ!」
女王陛下は兵士を部屋の外へと出した。
「もう起きて良いぞ、男爵」
「…俺達は拷問を受けた後に処刑ですか?」
「事と次第によってはな」
そう言うと女王陛下は笑った。俺からしたら笑えない。事情があったにしても、宣戦布告してるし。
「冗談はさておき、辺境伯の倅はどうした?」
「実は…」
死にかけている状態で封印している事を説明した。
「…そうか。それならば回復魔法が使える者を待つしかないな」
ルーシェ達の到着を待つ事となった。




