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8章 錬金国家の貴族98 -クジャク達と子爵の魔道具-
「ハロルドは裏切っていなかったのですね」
「先程の命令を撤回する。それと新たに命令を出す」
女王陛下は二人に命令を出した。ハロルドとセッテの邪魔をせずに妨害してこいと。
「そうだ。あいつは屋敷の上空に【ナイフ】と書いた」
「ナイフ?もしかして彼が昨日、私に渡したこれが関係あるのか?」
モーブはナイフを袋から取り出した。
「このナイフ使いものにならないとまでは言わないけど、どう使ったら良いか分からないんだ」
「どうしてかしら?」
何故使いにくいか聞いた。理由を聞いた時、確かに使いにくいと思った。
「魔力を使わないように修行するために使うぐらいしか思いつかないわね」
「…あいつならこう考えるな。作戦がある」




