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8章 錬金国家の貴族70 -首(胴体付きで生きている)を持ち帰った子爵-
「子爵よ。…首を持ってこいと言ったはずじゃが?」
「首を持ってきました。胴体もついていますが問題ありませんよね?…と男爵からの伝言です」
女王陛下と共同統治者様は呆れているようだ。セッテが自分にこう伝えれば問題ないと言った時は、正直いうと呆れた。
「…こうなる事は分かっておった。それで其奴は生きておるのか?」
「ついでに生きているだけの話、と男爵から…」
「まぁ、これも想定済みじゃ。それなら話し合いをするかの」
意識を取り戻した軍事国家の王は、話し合い(という名の要求)をのんだ。
そして、軍事国家の領土は錬金国家のものとなった。




