2章 西の大陸22 -カードへの書き込み-
書き終えた書類を、おっさんに渡した。それと交換でカードを渡してきた。
「これが冒険者ギルドのギルドカードだ」
手渡されたカードは真っさらなものだった。
「このカード何も書かれてないが…」
「魔力を送って書き込むんだ」
「それだと魔力0の奴は、冒険者になれないって事だよな?」
「そんな奴、見た事も聞いた事もないな。剣士、戦士、武闘家、そういった魔法を使わない連中ですら、微量だが魔力ってのはある。まさかお前…」
「俺はギルドマスターの前で、さっき空間魔法を使ったんだぞ?魔力がなきゃ魔法は使えないんだろ?」
「…それもそうだな」
魔力0の人間は、俺を除いていないようだな。
まぁ、能力のおかげで、魔力0でも魔法は使えるし、今のところ何も不便はない。
俺は能力を使い、カードに魔力を送った。どうやらルーシェは終わったようだ。
「本当の名前じゃなくても書き込めるのね…」
と小声でルーシェが言った。それに対しておっさんが言った。
「偽名は書き込めない仕様になってる。だから書き込まれるのは本名だ。まぁ例外はあるが…」
「例外?」
「まぁ〜あれだ。さっきも言ったが、情報ってのは大事だ。自分の知られたくない情報があったら、絶対に他人にカードは見せるなよ」
「ええ、そうするわ…」
彼女の本名は『クリス・アンセマム』の筈だ。その会話を聞きいた時、ルーシェに対して状態確認を使ったが、『クリス・アンセマム』から変化はなかった。
例外があるって言ってたから、何か抜け道があるのだろう。彼女がその抜け道を偶然使えた、そう思うことにした。
…魔力を送り終えた。俺は自分のカードを見た。
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ハナトリ・リョウ
ランクE
Level 60
体力:586/586
魔力:0/0
攻撃力:249
防御力:260
素早さ:200
精神力:456
能力
・能力作成 Level:Max
・状態確認 Level:7
・自動翻訳Level:Max
・解析 Level:Max
・改造 Level:Max
・手加減 Level:Max
・能力解除 Level:Max
・能力破壊 Level:Max
・能力曲解 Level:Max
・世界記録 (人)Level:Max
・魔法無効 Level:Max
・指折り Level:Max
・0=∞ Level:Max
・契約 Level:Max
・属性変更(体) Level:Max
・属性変更(心) Level:Max
・無詠唱化 Level:Max
・魔法創作 Level:Max
・壁に耳も目もあり Level:Max
・見えない手 Level:Max
魔法
・下級魔法
火球(火)
水砲(水)
雷鳴(雷)
突風(風)
・中級魔法
人形作成(土)
中回復(光)
催眠術(闇)
・上級魔法
道具用空間(無)
召喚(無)
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作った能力や魔法もカードに情報として書き込まれるようだな。
「もし能力や使用可能な魔法が増えた場合、自動で更新されるのか?」
「自動更新する機能はない。能力や魔法が増えた後、今と同じようにカードに魔力を送ると追記される」
「なるほど」
俺が納得していると、おっさんは血の引いた顔をしていた。
「悪い、少しカードの内容が見えちまった。俺は内容を絶対に口外しない」
「別に俺は口外されても構わないぞ」
「…そのカードを他人に極力見せるな。俺は忠告したからな」
「なんでだ?」
横からルーシェが言った。
「人外だからよ」
「なるほどな…って誰が人外だよ!」
「えっ⁉︎違うの?」
ルーシェ後で覚えてろよ。
「もう一回言うけど、正真正銘人間だよ」
「お前が人間かどうかはこの際置いとく…。とにかく、カードの情報は隠しておけ。特に一番最初に書かれていた能力についてはな」
「…わかった」
おっさんは、能力作成が持つ可能性と危険性を理解したらしい。




