4章 更に西へ40 -Aランク昇格試験-
次の日
冒険者ギルドへと行くと、受付にギルドマスターがいた。俺達を見るなり声をかけてきた。
「お前さん達、Aランク昇格試験の受験資格を得たぞ。いつ受ける?」
「俺達はBランクになったばかりだろ?俺に至っては昨日だし」
本来はパーティーで、Bランクの魔物を狩り続け、数年経験を積んでから試験を受ける事になる。
「その辺は今から説明する」
モンスターにもランクがあり、ホースタイガーはAランク+++だそうだ。このランクは冒険者ギルドのランクに大まか対応している。
+についてだが、+がついてる分だけ強い魔物である事を示している。
ホースタイガーはAランクの冒険者5人のパーティーで、やっとこさ1匹狩れる強さだ。
ルーシェ・クジャク姉・リリスは3人で、俺は1人で5匹(厳密には4匹)のホースタイガーの相手にした。
Aランク冒険者5人パーティの強さを超えているので、特例として受験資格を得たらしい。
「それでAランクの試験なんだが、ホースタイガー5匹を3人で狩った奴らと、ホースタイガー4匹を1人で狩った上に、1匹仲間にしたやつに受けさせる試験が思いつかなくてな…」
「それだったら、私達をAランクにしても良いんじゃないかしら?もう実力は十分なんでしょう?」
「まぁ、ランクに見合った何かしらの試験をやらなきゃ、昇格できない規則なんでな」
「まどろっこしいわね」
イラつくルーシェ。クジャク姉が疑問をふと呟いた。その問いにはリリスが答えた。
「ホースタイガーより強い魔物っているのか?」
「僕が知る限りでは、幻獣種のSランクぐらいしか思いつかないかな。もうそうなると現存するか怪しいレベルだね」
「実在して、ホースタイガーより強い…。その手があるな…」
ギルドマスターは2人のこの会話聞いて何か思いついたようだ。
「1週間後にまた来い。それまでに試験の準備しておく」
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1週間後
ギルドは臨時休業だった。おっさんと話した後から、事前に休業する告知の張り紙がしてあったが、理由は書かれてなかった。
嫌な予感しかしない…。
そう思っていると、おっさんが現れ声をかけてきた。
「来たな。お前達とりあえずついて来い」
そして、俺達は城の闘技場へと連れていかれた。
「姫様にお願いして、ここを借りた。対戦相手は後ほどのお楽しみだ」
誰かと戦わされるらしい。まぁ予想はつくけどな。




