4章 更に西へ34 -生きて帰れさえすれば良い-
「1人で試験を受ける場合、職員と共闘して魔物と闘う」
「俺もギルドマスターも1人で闘った方がいいんじゃないか?」
「それもそうだな」
共闘するなら、モーブの方が向いている。
彼女達の試験の時に闘えなかった事が、相当悔しかったんだろうな。
「そんで何を狩りに行くんだ?魔物の名前さえ分かれば、すぐにそこまで案内するぞ」
「お前さん、あの3人より弱いと思われたくないよな?」
「別に気にしてない。どちらかと言うと尻に敷かれてるなからな」
苦笑いしながら言った。おっさんは困惑しながら返答してきた。
「そ、そうか。そんじゃ俺が狩りたいものでいいか?」
「構わないけど、職務規定的な部分で大丈夫なのか?」
「職員と受験者が生きて帰還できれば、その辺は職員の判断で決めていい事になっている」
「なるほどな」
「と言うわけだ。ホースタイガーを狩りに行くぞ!」
状態確認を使いホースタイガーを探した。
「数はどれぐらい狩る気だ?」
「お前さんもいる事だし、5匹ぐらいは狩りたいな」
「5匹纏まってる場所がある。ここから北に5キロ、西に3キロの地点だな」
「最速で移動するから、ついてこい!」
そう言うと、ギルドマスターの身体は雷と化し消えた。あれに追いつける人間はいないと思うが…。
そう思いながら、俺もその地点へと急いで向かった。




