4章 更に西へ24 -廃業の可能性-
冒険者ギルドに到着した。村長には車の中で待機してもう事にした。
ギルドマスターは受付にいるはずだ。
「今日は戻ってこないんじゃなかったか?」
「この場所じゃ話せない…」
「とりあえず俺の部屋へ来い」
俺はギルドマスターから鍵を渡された。すぐにギルドマスター部屋へ行き中に入った。
その後数分してからギルドマスターが来た。
「遅くなった。モーブが一緒にいない事が関係あるんだな」
「心臓が止まって死んだ状態になってる」
「…お前さんの事だ、然るべき処置をしたんだろ?」
「それでも心臓は動かなかった。彼の亡骸は回収して、時間の流れが遅くなる空間にいれてある」
「あいつの両親にこの事は?」
「彼の両親は結晶化されてて、回収だけした」
ギルドマスターは目を瞑り少し考えてから言った。
「…ギルドを良くてクビ、最悪、冒険者自体廃業になり罪人になるかもしれないが、それでも…」
と、ギルドマスターは呟き、続けて言った。
「下手したら、俺だけじゃなくお前さん達も巻き込む。これ以上は…」
「助かる可能性を上げるために、状態確認は必須だろ?それに…」
「私達も助かる可能性があるのに見殺しにはしないわ!」
「…地下へ行くぞ」
ギルドマスターなら失敗しないと思ったから、モーブを回収してきた。
雷神の能力を持つギルドマスターより優れた、雷属性の使い手はいないのだから。




