第七話:【イケメンとイケメンと美女と私。】
≪ジリリリリリリリリリリ≫
近くの椅子に腰かけていた私が手持ちのポーションの確認をしていた頃にベルが鳴った。
受付に駆け付けるとお姉さんが私の視線に気づき、笑顔を見せてくれる。
「思ったよりも早かったでしょう。今回あなたの討伐依頼に駆けつけてくれる3人よ。あなたが初めての依頼で同行だって事も伝えてあるから安心してね。」
彼女が私の背後に手招きをすると、ギルドのクエストボード付近から3人組の男女が駆け寄る。
「おー!シェイラさん。今回この人が俺たちの同行者?」
声だけで快活そうで元気な様子が伺える。私が振り向くとまさにそんな感じだった。
年は、私と同じか私よりも年下に見える。綺麗な赤髪で身長は私よりも10cmは高いが
人懐っこそうな爽やかな人に見えた。
「そうよぉ~。名前はノブレスちゃんよ。しっかり守ってあげてね?」
「おう!よろしくな~ノブレスさん。俺はパルレっていうんだ。」
ニコッと笑う姿は本当に明るくていい人なんだなって思う。
初対面なのに友好的なステータスが高いから安心できるなと感じた。
「んで、こっちがスリールとエスプリだ!」
彼がそばにいた二人の肩をポンっと叩く。
「俺がスリールだ。よろしく。」
そう簡潔に答えた男は青髪の青年だ。軽装備なのか所々男性とは思えないほど細い身体なのに、しっかりと筋肉がついていて、かなり鍛えているのがわかる。年齢は私よりも少しだけ上だとは思うけれど、鋭い目つきのせいでかなり年上にも見える。腰には短剣が何種類も装着している。
ステータスはパルレよりもかなり友好は低い。
「わぁ~女の子なんだね~!うれしいよ!私がエスプリだよっ!杖を使って怪我したら治療してあげるからね!」
ブンブンと杖を振り回しながらかわいらしい声とクリっとした大きな瞳ときれいな金色の髪が目立つ少女。年は私よりも年下に見える。回復魔法が使えるようなので、教会で神聖魔法を学んでいる女性だろう。
「ちなみに~私が回復担当、パルレが前衛、スリールは支援なの!ノブレスちゃん?は私と一緒に後ろで支援してあげようね!」
彼女が私の腕を握りながら話しかける。とてもかわいい・・!!
ステータスも3人の中でだれよりも友好的だ。
「3人とも、今回同行してもらいます。ノブレスです。錬金術を学んでいますので、もし何かあったらポーションで手助けしますので今回はどうぞよろしくお願いします。」
私は深々と頭を下げる。
それを見た3人もよろしくと答えてくれた。
「依頼をしている最中はいちいちさん付けしなくていいからな。俺たちの事は名前で呼んでくれ。
俺たちもノブレスと呼ぶようにする。」
スリールが私にそういってくれたので、私も改めて3人を名前で呼ぶことにした。
まさかいきなりそんな風に気を遣ってくれたことに感謝しないとだな・・。
「じゃあ、とりあえず外に出ようぜ。門の前で軽くどうするか説明するよ!」
私もうなづき、パルレ達と一緒にギルドから出ていった。