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第三話 魔王を加えて緊急家族会議

 翌朝、俺の家に魔王がいたーー


 眠りから目を覚ました俺は、いつものように階段を降りて、一階のリビングに向かう。


 しかし、リビングの光景はいつもと違った。


 我が家の食卓に、魔王ガロム・デスドレイクがいるのだーー


 ひとまず、レイモンド家の家族構成はこうなっている。


父【ラウル・レイモンド】

三十代後半。茶髪でどこにでもいそうな顔をしている。下級貴族って感じのオーラ全開だ。


---


母【ローズ・エヴァリー】

三十代前後。金髪で元気で美しい主婦。おそらく、この家のムードメーカーだ。


---


メイド【エレノア】

十二歳。ピンク色の髪。見た目は可愛くておとなしいが、生意気な美少女メイドだ。よく本を読み聞かせてくれる。恐らく自分が読みたいだけだろう。


 期間限定で、魔王のガロム・デスドレイクがいる。


 この変態魔王のせいで、今日の食卓は閑散としている。


 そもそもこの変態魔王を家に招き入れたのは誰だよ。


「魔王様、おはようございます〜。本日はどういったご用件でしょう」


 一応聞いてみるが、こんなの分かりきっている。俺を弟子にするためだろう。


「ガロムと呼ぶがいい、俺は貴様をエドガーと呼ぶ。エドガーを弟子にするために来たに決まっておろう」


 ですよねー。どうやって断ろう。


 そもそもなぜ、こうもしてまで俺を弟子にしたいのだろうか。


「だめです! エドガー様は私のものです! エドガー様を弟子にしたいのなら、大魔王にでもなってからにして下さい」


 このメイド、とんでもない事を言いよった。父のラウルと母のローズが唖然とした顔でドバドバと滝みたいに汗を流している。


 ちなみに大魔王とは、三大魔王の上位に位置し、魔王大陸を治める役職だ。


「言うではないか、小娘」


 ガロムが凄まじい魔王覇気を放っている。もはやラウルとローズは座りながら意識を失っている。

 

 エレノアもむっとした表情で、あとに引けない状況だ。


「ち、ちなみになぜ僕を弟子にしたいのでしょうか?」


「三大魔王の序列は、配下の強さで決まる。エドガーは近い将来、魔王に匹敵する強さを手にする。いや、それ以上かもしれん」


 エレノアが目を輝かせて俺を見ている。なぜそんなことが分かるのだろうか。


「なぜそう思うのですか?」


「俺は一万年以上生きているが、エドガーの魔法は見たことがない。それに、お前の大量の魔力総量もな」


 一万年って、どんだけ生きているんだい?!


 まあなるほどね。この魔王の弟子になれば成長出来そうな気はするが、結局は序列争いの駒に過ぎないと思う。


 しかし、俺にはエリシアという女神がバックについている!


「なあエリシア、この魔王さんが納得しれくれそうな断り方を教えてくれ!」


「ガロムさんの弟子にならない代わりに、味方になるのはどうでしょう?」


「おお、具体的には?」


「他の魔王さんの手下と遭遇した場合、戦うとか。要するに、他の魔王の戦力を減らせば良いのです!」


 エリシアの意見は一理ある。


「なるほど、そうガロムに交渉してみるよ! ありがとな!」


「どういたしまして!」


 斯くして俺は、ガロムの弟子にはならないが、味方のような関係でありたいと提案した。


「それで良かろう」


 そう言ってガロムは立ち上がった。


 ひとまずは納得してもらえたみたい。流石はエリシア様だ。


 もしかすると、万が一でも俺を敵に回すのが怖かったのかもしれない。


 俺はこの世界で最強らしいからな!


「だが、お前が他の魔王に力を貸せば、命は無いと思え」


 ぐぬぬ、とんでもない殺気を放っている。


「わっ、わかりました」


「最後に、お前の母親の料理は美味かった。それに、エドガーを弟子にするのも諦めた訳ではない。時を置いてまた来るぞ!」


 そう言い残して変態魔王は去って行った。思い返せば、ストーカー気質は否めないけど、案外気のいい奴だったかも。


 魔王だから、悪い奴って勝手に決めつけていた節は反省するべきだろう。


 魔法で伸び悩んだら、あの変態魔王の弟子になるのも悪くないのかもしれない。なんだか無性に次に会うのが楽しみになって来た。


 こうして俺は、さらに魔術練習に精を出すようになったのであった。


 ちなみに、父のラウルと母のローズは、今朝の記憶が無いらしい。まあ、それはそれでありがたい。


 なんだかんだ魔王を退けた俺、最強!



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