第51話、これぞ『嘘から出たまこと』⁉ 【連載50回突破記念特別編】
はーい、現代日本の推定三千万人の、異世界転生希望の、ヒキオタニートのお兄ちゃんたち、こんにちはあ!
実は『ツンデレ気味の妹(しかも幼女)』という、あざといキャラ付けでお馴染みの、『転生法』でーす☆
──パンパカパーン!
実は何と、本作、超辛口Web小説『転生法』は、前回においてめでたく、50回目を迎えたんだよ!
これもすべて、こんな全方面に無駄にケンカを売りまくる、非常に危ない作品をお読みくださっている、奇特な読者の皆様のおかげでーす! ──さんきゅー、えぶりばでぃ♡
──と言うわけでえ、今回は読者の皆様に感謝を込めて、【連載50回突破記念特別編】として、これまでの各条文について、振り返ってみようと思うの!
何せ本作は、『異世界転生』といういろいろな問題を孕んだ『現象』を丸ごと対象にした『ルール集』だから、その扱っている内容も多岐にわたり、下手するとまとまりの無いものになりかねないので、このような節目において一度、全体的視野に立って総括するのも、読者に皆様にとっても親切だしね。
──さて、これまで50回にもわたってお送りしてきた、本作『転生法』における最大のポイントは何かというと、
やはり何と言っても、『ゲーム脳』の弊害と、その撲滅の勧めだと思うの。
……いやもう、こうしてこれまでの50回を振り返ってみると、ほんとひどいものよね、現在の異世界系Web小説における、『ゲーム脳』ならではの悪影響って。
ほとんどの作品のストーリー展開が、有名RPGのテンプレシナリオそのものだし、『魔王』や『人間諸国の国家体制』や『魔物や魔族や獣人やエルフ等の各種人外キャラ』や『ダンジョン』の在り方なんて、ゲームの世界観設定そのままだし。
細々としたところでは、『レベル制』とか『ステータスウィンドウ』とか『ダンジョン内の宝箱』とか『アイテムボックス(無限収納庫)』なんて言う、非現実極まるゲームガジェットを平気で登場させているしといった、惨憺たる有り様。
特にひどいのが、もはやお馴染みの『死に戻り』スキルであり、実は今回第27話を大改稿して、非常にわかりやすく書き直したんだけど、それによってますます『死に戻り』の、『ゲーム脳ならではの非現実性』が強調されてしまったの。
──言ったわけで、ここからまたしてもくどくどと、『リゼ○型の死に戻り』について、下手すると『アンチ』そのものの否定的な文章を掲載する予定だったんですけど、『小説家になろう』の読者の皆様におかれてはすでにご承知の通り、すでに第28話においてこれまでの見解を一転して、本作においては完全に『リゼ○擁護派』に鞍替えしておりますので、以下の文章はあくまでも【参考】までにご覧になってください。
※本来だったら掲載すること自体必要ないようでもあるのですが、今回の結論である『Web小説におけるゲーム脳(作家)の根絶』自体については、いまだ当『転生法』における最重要テーマとなっておりますので、そこら辺に関してはご理解のほどよろしくお願いいたします♡
○『リ○ロ型の死に戻り』の致命的問題点。(第27話より再掲)
実はこの『リ○ロ型の死に戻り』が、まさしく各種ゲームにおける『セーブシステム』以外の何物でもないことこそが、諸悪の根源であり、だからこそ致命的な問題点を生じることとなっているの。
──よって、これについての解説は、非常に簡単だったりするわ。
当該『死に戻り』作品が、これまでに通算n回のイベントにおいて、『死に戻り』が必要になるほどの強敵と、絶望的なバトルを繰り広げているとしましょう。
すると、n回目のバトルイベントにおいて、一通りの『死に戻り』をやり終えた後に手に入れることができた、最終的な『やり直した世界』においては、当然のごとく1回目からn−1回までのすべてのバトルイベントも、すでに勝っていることになっているよね? ──なぜならそうでなければ、この時点で主人公が生存していることが、おかしくなるものねえ。
──しかし、現実問題として、これは非常に無理のある、あまりにも『非現実的な状態』と言わざるを得ないの。
それというのも、最後のn回目のバトルイベント以外の、1回目からn−1回までのバトルイベントについては、『死に戻り』を一度も行うことなく、すべてたった一度の勝負で、難敵を降していなければならないの。
だって、言うまでもなく、『死に戻り』を一度でも行ってしまえば、『主人公』は当然のごとくその時点において、文字通りに『死んでしまう』んだもの。
とはいえ、これまでそれこそ無限とも言える『死に戻り』を繰り返すことによって、どうにか辛勝してきた相手に対して、たとえ一度は勝っているとはいえ、改めて勝負に臨むに当たって、すべて一度の勝負で勝つことなんて、とても現実的ではないでしょう。
しかも、これはバトルイベントの回数である、『n』の数値が増大していくほど、ますます困難になっていくものと思われるの。
……それでねえ、私ったら最初、計算を単純化するために、おおよその目安として、1回目のバトルイベントをクリアするに必要な『死に戻り』は『0回』で、2回目のバトルイベントをクリアするに必要な『死に戻り』は『1回』で、3回目のバトルイベントをクリアするに必要な『死に戻り』は『2回』で、n回目のバトルイベントをクリアするに必要な死に戻りは『n−1回』といったふうに設定すると、n回目のバトルイベントをクリアする場合──例えば、『n=100』の場合においては、0+1+2+3+…………+98(=n−2)+99(=n−1)+100(=n)=100×50=5000回、『死に戻り』をしなくちゃならなくなると、単純に思ってしまったんだけど、実はそれは大間違いで、このような『加算』じゃなくて、何と『乗算』しなくてはならなかったの!
──そう、『1×2×3×…………×98×99×100』だったの! 超天文学的数値だったの!
よって、たとえたった10回ほどバトルイベントをこなすだけでも、もはや実質上無限に『死に戻り』をしなければならなくなるの!
もちろんそんなことなぞは、実際にやりおおせるわけがなく、本家本元の『リ○ロ』においては、何回か連続してバトルイベントをクリアするごとに、適当なところで『セーブポイント』が設けられて、それ以前のバトルイベントは『しなくてもいい』ことになっているわ。
……いや、『セーブポイント』て。
むしろ、そんなそれこそ『ゲーム脳』そのままの反則技を、どうやって実現せいっちゅうねん?
こうして今回の【連載50回突破記念】の節目に、改めて『死に戻り』の何たるかを再確認してみると、そのあまりの『ゲーム脳』っぷりに、めまいを覚えちゃうほどだよお〜。
やはり真に健全なる『異世界』を実現するためには、異世界系Web小説家の皆さんが一人残らず、『ゲーム脳』を捨て去る日が一日でも早く訪れることを、祈るしかないようだねえ……。
──ということで、これからも『転生法』は、『ゲーム脳撲滅運動』を全力で続けていくから、ゲーム大好きヒキオタニートのお兄ちゃんたちも、どうかゲームと現実との区別をつけて、一日でも早く『真人間』になれるよう、頑張っていってちょうだいね♡




