青に溶けゆく少年の詩
あぁ、
今日も空が青い。
どこまで続いてるんだろうね。
青くて、蒼くて、碧くて
どの青を示す言葉がぴったりなんだろう。
言葉というのは本当に選ぶのに辟易する。
バベルの塔は人種ではない。
一人一人の人間の境界にも立っていたのだと思うよ。
言葉を発するのは疲れる。
自分の青さと、他人の青さがまったく違うから、
同じように見えるんだ。
そして最初は見えもしないんだ。
ある日ふと、あぁ、
僕の青とは全然違う
って
思うだけなんだ。
僕は一人でいるのが落ち着く。
どんな青さかなんて
どんな色かなんて
本当は全部どうだっていいんだ。
君の隣にいたい。
その気持ちしか
ほんのそれだけしか
ないんだ。
どうやら他人はそうではないらしい。
言葉は僕と君との間に少しずつ亀裂を入れていく。
言葉を発せずに、
交わさずにいられないのは
不安
だから。
僕はもうそんな物事とは無縁でいたい。
「そんなことを言うなよ」
そんな言葉を聞いた気がした
そんなことを言われた気がした。
それでも
ただただ
真っ青なこの空の海の中に溶けていく
そんな幻想を掴んだ。
ただそれだけのこと。
最後に見たのは青い空に浮かぶ君の幻影
「睡眠っていうのはね、
死の擬似体験みたいなものなのよ」
僕が今から向かうのはどこだろう
僕の愛した君はもういない。
そう、
すべては記憶の中にしか存在しない。
君という存在は僕の記憶の中に永遠に生きている。
僕は君に会いにいく。
記憶の中の君に会いに。
僕の望んだ青
やっと一つになれる。
愛しい君へ。