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13/26

13.新しい能力?

いやー…毎度毎度、更新が遅くなってしまう…なんとかしたいものだけど治らないんだよなぁ…


あと、キャラがブレッブレでやばい…口調とかすっごいわからなくなる…


今回5000文字と少なめです。


眠気と戦いながら書くのは辛いね…その時間にしか聞けない自分が悪いんだけども…


あ、13話スタートです。

「もう…だめにゃ〜……」


そう言ってソファーに倒れ込んだのは猫耳族ケットシーの女性、シャマラ。


この人は今日一日、薬屋の仕事について叩き込まれていた。さらに夕食後にもミザリーに遊ばれて散々な目に遭っていた。


「こんなのでへばってたら持たないよ?」

「これが普通だにゃ〜…逆におたくらがおかしいくらいなのにゃぁ〜……」

「そんなもんかなぁ?この村ではそんな人いないけど」

「へぁっ!?こんなのが村単位なのにゃ!?どうりでこの周辺にやたらと強いモンスターがいないのにゃぁ…」


そう。僕ら家族は特出して他よりも強いと言われているが、実は村全体が普通よりもずっと強いんだ。


普通の村では村壊滅の脅威とされている黒色猪ブラックボアというモンスターも、この村では4歳の子供が普通に倒してしまう程度の脅威にしかなっていない。


成人(7歳)となればもう猪頭鬼オークですら倒せるほどとなる。猪頭鬼は初級冒険者がパーティで組んで倒せる強さだ。


「この村は…特にこの家は…襲う(はいる)の間違いだったかにゃぁ…」

「村の人たちもこれが普通だと思ってるからね。無自覚ってことが怖いよね」

「あんたは自覚してるのかにゃ?」

「まあね、特に僕のは…自分で言うのもなんだけど、他の人、この村の人たちよりも何倍も強いからさ。隠してるほうなんだ」

「そうだにゃぁ。うちの祝福ギフトすらうち消すほどだもんにゃぁ…普通なら隠すよにゃぁ…」


やっぱり物分かりはいいな。野盗に成り下がるなんて惜しい存在だったよ。助けれて良かった。


「疲れてるんならもう寝ればいいよ。僕も自分の部屋でミザリーを寝かせないといけないしさ」

「あの子を手なづけてるのかにゃぁ…尊敬するのにゃ〜」

「甘えてくれるからね、つい…」

「あれを甘えと言える方がすごいのにゃぁ…」


これも慣れの内ってもんだね。慣れって怖い。


「ふにゃ〜あ。もう今日はクタクタにゃ。先に失礼して寝かせてもらうにゃ」

「うん。しっかり休んで回復してね。明日から実践してもらうから」

「ふにゃ!?もうなのかにゃ!?」

「実践で覚えた方が早いからね。明日は頑張ってね」

「これは…思ってたよりもブラックだにゃぁ…」


その言葉を最後に、僕はシャネルさんの部屋を後にした。


シャネルさんが部屋に戻ってからタメ口なのはみんなも気づいているだろう。


直そうとしたんだけど、どうにも苦しいみたいでね〜…仕事中は敬語だが、部屋の中や僕だけの時ではタメ口はOKにした。本当はここも無くした方がもしもの時に口にしたりしないからいいんだけど…これも慣れさせていくしかないか。つくづく慣れって怖いね。


そんなことを考えていたりもしたけど、自室についてからはミザリーを寝かせることに気を取られてたからすっかり忘れちゃった。


ミザリーが眠りにつき、僕も寝ようと思ったけれど…寝るにはちょっと早い時間。


何かしようかと思ったけれど、別に今したいこともないからどうしようか迷っているところだ。


「何かやることあったかなぁ…別に寝ればいいんだけども…できるなら少しでも何かしときたいからなぁ…」

『A.それでは薬の製作などいかがでしょうか、マスター』

「あ、アベル。久しぶりだね」

『A.前回からあまり時間は経っていませんが、久しいと返しましょう』

「そっか、最後に話したのは野盗たちが襲撃した時だもんね。2日前ぐらい?」

『A.正確には1日と21時間49分です』


まさかの正確な時間を言い出してきた。そんな細かくなくていいって。


「細かいね〜。それで、薬の製作って?」

『A.はい。祝福《拡張世界(AR空間)》に祝福《薬学者くすりや》が反映することを発見、調査したところ仮想の空間で実験をすることが可能ということが分かりました』

「ん〜…つまり?」

『A.リスクも危険もなしに実験をすることができるということです』

「お〜!それはすごい!」


実験には危険がつきものだったけど、それの心配がなくなるならやりたいことがやりたい放題じゃないか!


『A.今すぐ使いますか?』

「うんうん!使う使う!」

『A.使用の宣言を確認。《拡張世界》、《薬学者》の併用を開始します』


僕が使うと言った瞬間、アベルの声が聞こえて目の前が青く、眩しく光った。


「まぶしっ!」


青い光が徐々に収まっていくと、目の前には…


「なにこれ?机…?」


四脚の素朴な机が立っていた。

当然、机の上には何もない。


『A.成功を確認。どうぞマスター、お使いください』

「え…?これで成功してるの?使うったってどうすればいいのさ…」


どうやらこれで成功だったらしい。


使う…?使う、どうやって?何か出てこいとか思えばいいのかな?じゃあ適当に…チリョー草出てこい出てこい…!


シュン


「本当に出てきた!?」

『A.さすがはマスター。説明もなしにこなしてしまうとは。称賛いたしましょう』

「え、あ、うん。ありがとう。上から目線なのが気になるけど…」


思ったら出てくるシステムだったようだ。先ほどまで何もなかった机の上にはチリョー草が2束落ちている。


「でもなんで2束も?」

『A.二回願ったりなどをしたのではないでしょうか。思った分だけ出てくるように設定されています』


なるほど…だから2束あるわけだ。思ったら出てくるのは便利だけど、逆に無駄に出てくるのはめんどくさいぞ……?


『A.マスター、さてはめんどくさいと思っていますね?』

「う…なんでわかったの」

『A.なんとなくです』


もうやだこの子…日に日に勘が鋭くなってるぅ……


『A.いままで間違えて出していたことがあるそこのあなた!そんなあなたにはこんな機能が!実はちょちょいと設定をいじることで…なんと!!手動で欲しいものが出せるように変えることができるのです!!』


急に営業の口調になって説明してきた。何なの一体…結局は何をしたいの…


「なんか今日おかしくない…?アベル、大丈夫…?」

『A.私は至って正常ですよ?マスター』

「なんかさっきから言動がおかしいよ…?」

『A.そんなことなんてないですよーだ。別に構ってくれなくて寂しいなんて思ってませんよーだ』

「………………………………」


この妙な言動は構ってくれない寂しさからきたっていうの?


そりゃあ、今日はシャマラさんの指導につきっきりで構ってあげることはできてなかったけど……祝福が拗ねるって…聞いたことないんだけど!?


想定外の出来事なのでどう対処するべきかもわからないので、とりあえず構ってあげることにした。


「ごめん、悪かったよ。今日は忙しくて他のことをやれる余裕がなかったんだよ。明日からは店の空き時間もあるし、構ってあげれるからさ、ね?機嫌なおして?」

『A.そ、そんな言葉程度でわ、私が揺らぐとでも?』


そう言ってめちゃくちゃ嬉しそうじゃないか…言葉に揺れが見えるし、なんとなく声色もさっきより明るいし…


もう一息…かな?


「じゃーもう明日はアベルの好きなことに付き合うから、それでいい?」

『A.言質とりましたからね。絶対ですよ』

「あ、騙したな!」

『A.騙される方が悪いのです。フフッ』


なんという迫真の演技…!騙されてしまった……


そんな茶番をかましつつ、僕は《拡張世界》を使って少し試してみたいことを実験してみる。寝るまで時間があるしね。


「まずは…煮込む用の大鍋と、熱源にかき混ぜ棒かな。これは必須道具だしね」


言葉に出さなくても良いのだが、なんとなく言葉に出してしまう。まるで独り言をつぶやいているように。


僕が欲しいものを言ったすぐそばから順に机の上に物が出てくる。ちょっと机の上に大鍋は邪魔かな…


『A.机の上だけでなく、その他の場所に動かせますよ。空中に浮かせたりなどもできますね』

「便利!!まるでVR空間じゃん!」

『A.ええ。ARの世界の中のVRですから』

「それARの意味ないよね?」

『A.ぶっちゃけないです』


認めちゃダメでしょ、そこは…


というか何よ?AR空間のVRって…拡張現実のバーチャルリアリティ……矛盾してない?


「ま…まあ、そこは置いといて。ん〜何作ろうかなー……そうだ!欲しいのは……発火石に木炭と、硫黄、あとは硝石。出てくるかな?」


硫黄や硝石は前世の物だからさ…こっちの世界にもちゃんとあるのかな?硫黄とかなかったら結構、農家の人とか大変そうだけど……


出てくるかどうか心配だったが、そんな僕の心境も無視して普通に出てきた。


「よかった。こっちの世界にもちゃんとあるんだ。最悪、なければ作り出してたかも…」

『A.たしかに抽出するのは簡単ですが、硫黄がなければその他の植物などにも存在していないというわけですから不可能ですよ?』

「あ、そっか〜。たしかに、ないなら概念的にないってことだもんね。それはそれで興味があるけど…今は考えるのやめよう」


呼んだものが出ない。ということはそれは概念的、物理的に存在していないというわけなので作ろうとしてもダメだというわけだ。


そこまで頭が回らなかった。失敗失敗。


「とりあえず材料は揃ったし、あとはそれぞれ適当な分量で混ぜて……」


それぞれをいつのまにか机に出ていた乳鉢と乳棒でかき混ぜる。


「よし!試作品1号完成!」

『A.これは………火薬…ですか』


そう、僕が作っていたのは火薬!中でも一般的な黒色火薬というやつだ。一時期FPSゲームにハマって、色々銃について調べてた時にたまたま見つけた配合だ。


「混ぜるものの分量とかは書いてなかったから適当だけどね!まず失敗すると思ってる!」

『A.ええ。まず失敗するでしょうね。黒色火薬なのに色が黄色を帯びていますから』

「だよね!さて、早速試しに………あ、絶対うるさそうだから音量を最小限で僕だけに聞こえるようにしてくれない?」

『A.了解しました』


絶対暴発する。うん、間違いない。偽物だから建物とかに被害はないけど、音はあるからね。一応ミザリーを起こさないように僕だけ聞こえるようにする。


『A.音量調節完了しました。いつでもどうぞ』

「よーし…それじゃあ、点火!」


僕はイメージで試作品1号に小さな火を出して点火した。


すると…


バンッ!!


「いい!?」


音量を最小限にしたはずなのに耳がキーンとなるような音が聞こえてきた。


『A.やはり硫黄が強かったようですね。周りの物質を極限まで乾燥させてしまい、威力が大幅に上昇してしまったようです』

「せ、説明はいいから…あ〜……耳がキーンて…」

『A.現実では爆発音起こっていないので、脳の錯覚による偽物ですけどね』


うん、うんそうだよ。でもするもんはするの。あー…だんだん治ってきたぁ…


「見てた限りだと、ちゃんと爆発はしてたから、あとは調整だけだね。減らしていって」

『A.そうですね。それまでに耳が持つといいですね』

「偽物なんでしょ。わかったわかった」


それから僕は地道に黒色火薬作りの調整をしていった。


なんで火薬を作っているのかって?よくラノベでは、火薬を作るといったら銃のため、とか見るけど僕は違う。ではなぜ作るのか?教えてあげよう!それは──!


───綺麗な『花火』を作るためだぁ!!


………………………………………………


OKOK。全然わからないみたいだね。花火を作る理由!それは!この世界の娯楽花火はあまり綺麗ではないからである!!


だって花火だよ!?花火は綺麗で迫力がなきゃダメでしょ!?この世界の花火ときたら…


魔法でしか出せない、火が小さくて迫力がない、色が赤の一色しかない、なぜか集中力がいる、そのくせに魔力を馬鹿みたいに使う。


いいとこないじゃん!!そんなの元日本人として許せないよ!だから作った!その頃の僕なんでこんなのまで調べてたのか不思議ってくらい知ってる!自分で自分に問いたいね!


『A. …………………………』ジトー…


……えー、はい。半分嘘です。見栄はりました。本当はミザリーに喜んで欲しかっただけです。日本人とか全然関係ないです。


アベルのこちらをジトーと見てくる姿が幻視できてつい本音を言ってしまう。


なんか妙にリアルなんだもん…幻視が。


『A.ここまでくるともはやもうシスコンではないですね。そのうち変なもの作りそうです』

「失敬な!ちゃんと考えてから作るよ!」

『A.服とか作る気でしょう?』

「…!!なぜわかった……!?」

『A.見てるこっちが恥ずかしいですよ。兄からプレゼントされた服を着て村を歩く妹…想像するとちょっと面白いですね』


なんか寒気がする…嫌な予感。


『A.妹さんのことですから、言い回るでしょうねー。「これ、にいさまがつくってくれたの〜」とか言って』

「まってまって!やめて!想像したら恥ずかしくなってきた!」

『A.「ここのりぼんかわいいでしょ!」とかもいいそうですね』

「うわぁぁぁ!!やめて!恥ずかしいぃ!」


なぜかアベルから辱めを食らう羽目に…なぜだ!?恥ずかしい!


『A.こんなことも…』

「ちょっ!?それは流石に死する!そんなこと言い回されたらぁぁ!恥ずかしくて死ぬぅ!」


そんなアベルの言葉責めから逃げるために布団に入って耳を押さえたが、言葉は脳内にくるので全く防げない。


眠気に負けて眠るまで僕は恥ずかしい思いをするのだった。

眠い!眠い!ただひたすら眠い!そんな中筆が乗らず小説書くのがツライ!もっとなんか楽に書きたい!あと関係ないけどTwitterのフォロワー増えて欲しい!なんとなく!

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