なるほど、これがチートか
いよいよスキル習得です。
「ハロー、ニューワールド!」
……ん?特に何もないのだか。思わず目をつぶったからか?おれはそっと、まぶたを開けると
ああ、白いな。一面真っ白な壁がある。
「やあ、初めましてだね!」
誰だ⁉︎
「僕の名前はパル!よろしくね!」
……うん、誰だ。
「僕はね、ここでゲームを始めるための準備を
サポートするためにいるんだ。」
ああ、なるほど。アバター作成などを手伝って
くれるのか。
「落ちつけたかな?いいかい、まずはゲームの
アバターを作ろう。ただし、身長や体重、スタイルや顔は変えられないよ」
「でも、身バレって怖いよね。だから、そのための
救済措置があるだよ!」
なんかテンション高いな、おい。
目の前にいる自称サポーターは、見た目は10歳程度。
性別ははっきりわからない。
シルクハットを被り、どこかマジシャンみたいな
格好をしている。
「目の色や髪の色は変えられるよ。それと、仮面や
フルプレートを着てもいい。」
「他にはスキル次第で形そのものを変えることもできるしね」
「どんな風に変えることができるのかは、教えてくれるのか?」
「ごめんね。スキルについての詳しい説明は、
できないんだ。」
「じゃあ、君の名前とどう自分を変えるのか教えてね。」
名前か。俺はぼっちなのに、月やら光やら、明るい
ものを名前にされたからな。
俺らしい名前にしたいところだ。
「そうだな、名前はアルーフだ。」
「え、お兄さん、ぼっちなの??」
「いや、いいだろ、べつに!」
確か英語で孤高という意味だったはずだ。
俺らしくて自分では気に入った。
「髪の色は黒のまま、目の色は金色にしてくれ。
「オッケー。じゃあそれで登録しておくね。」
「あとはスキル決めだね。簡単に説明すると、
この世界はスキル制です。多種多様なスキルが
あって、スキルポイントとかはないよ。」
「では、熟練度でスキルの精度を上げるのか?」
「うん、そうだよ。スキルはノルマを達成すると
もらえるよ。」
なるほど。おそらく実際に剣を振らなければ
剣関係のスキルは手に入らないということか。
「そうだ、職業などはないのか?」
「そうだね。ステータスを上げる職業といったものはないよ。ただ、称号っていうのがあって、たとえば水魔術師ならまず属性の魔法が威力上がったらMPの消費量が減るよ」
「今さらっと、MPの存在を言ったな。
種族は人だけか?」
「いや、人以外にもいるよ。ちなみに、魔法は
魔術師に教えてもらうか、魔道書を読めば習得
できるよ。」
「なるほど。ステータスはあるのか。MP以外に
筋力であったりとか。」
「うん、あるよ。全プレイヤー、初期値は体力は50、
他は10だよ。もちろん、取得スキルや称号で変わってくるけどね」
「なるほど、把握した。これでアバー作成は終わりか?」
「いや、次で最後だよ。今から君達が行く世界、
ユートピアは基本的に住民みんながスキルを持っている。」
「だから、君たちにも、何かしらのスキルを持って
行ってもらうよ。」
なるほど、そこは親切だな。いきなり着いて剣を
振れ!とかはないのか。
「スキルはガチャで引いてもらうよ。3連だからね」
なるほど、ランダムか。まあ、ここで強いスキルを引かなくても、後から取得できるみたいだし、
気軽に引くか。
す
「レアリティとかはないよ。でも、強いスキルほど
確率は低いよ。もちろん、よく出るスキルも応用次第だけどね。」
「ちなみに、リセマラとかはできないからね。
このゲームは一度ログインしたら最初からやり直すことはできないんだ。」
「なるほど、わかった。だはもう引くか。」
「了解だよ。あ、言い忘れてた。このゲーム、
課金はアバターの目の色や髪の色を新たに変更する
ときぐらいしかできないから。」
まあ、課金で左右されると課金勢に負けるからな。
何百万課金しましたって、ハナに認知されようとする輩も出てくることだろう。
「じゃあ行くよ。」
おっ!目の前にスタートの文字が浮かび上がった。
「じゃあ、回してね!」
よし、いくか。物欲センサーに反応しないよう、
無欲だ!
ガラガラガラ
……音に無駄にこだわってるな
ぴかーーーーん!!!
眩しい光とともに現れた文字は……
ユニークスキル【ゼウス】獲得
ユニークスキル【クロノス】獲得
ユニークスキル【成長(究極】獲得
………なんだって⁉︎
お読みいただき、ありがとうございます。
これから主人公が活躍していきます。
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