第三話 妖精のお姫さま
この作品のメインヒロインの登場です。
三歳の時、レイラは病に倒れた。
高熱に苦しみ、目覚める事もできず衰弱し……眠るように息を引き取るかと思われたその瞬間、レイラは新たな自分を得て目覚めた。
夢の中で出会った男――白い少女は『異世界の貴女自身なのです』と説明した――と一つになり、その魂を混じり合わせ、生き永らえた。
その弊害か少々言動が男らしくなり、異界の知識と記憶も得てしまったものの、特に問題は……大ありだった。
レイラが布団の中で期待を膨らませ夢見ていた広々とした世界は、二十年近く生きた者の記憶のせいで真新しさを失い色褪せてしまった。
空を飛ぶ鳥がなぜそんな小さな翼で飛べるのか。どうして虫は夜に鳴くのか。空はどこまで広がっているのか。人はなぜ笑うのか。
なぜ。なに。どうして。
多くの疑問には、異界の記憶によって最初から答えが用意されていた。
無邪気な子供のように感動する事など早々できず、初めて生で見たメイドに僅かに気分を高揚させる程度だった。
魔法に出会った時も興奮こそしたが一時のもの。みだりに使用しないよう禁止されては興味も失せてしまう。
本を読んでも幼稚なおとぎ話は面白くなく、かつて魔を率いる者と人間を率いる者が戦ったという物語はチープで、なのに人気すぎて何を読んでもそればかり。
遊び相手のリリという一つ年下のメイドを相手にするのが僅かな楽しみとなりつつある今日この頃。どうやら自分が物静かな性質らしいと自覚したレイラは、そう振る舞っていた方が楽だからそうしていた。
……母親はそれを許さなかったが。
レイラにはレイラに相応しい立ち居振る舞いが求められた。それもこれも"良い相手"を捕まえるため。
初めての夜会でレイラは主役だった。数々の貴族の子息が集まってきて引っ張りダコ。魅力にやられて膝を屈する者、その場で求婚する者も現れ、いわゆる逆ハーレム状態になっていた。
レイラはその場では可憐に微笑んで見せたものの、男と融合した弊害か、華々しい少年達にはこれっぽっちも興味がわかなかった。だからといってその親達に恋心を寄せるなんて事もありえない。ダンディズム溢れる紳士なおじさまに好感は抱けど、恋愛対象には決してならなかった。
どちらかといえば遠巻きに、悔しげにしていたり睨みつけてきたリ陶然としたような目で見つめてくる少女達とお喋りしたかった……つまりは、男の子より女の子の方が好きだったのだが、その思考の下の行動は中々許される事ではなかった。
半分お目当てだった料理にはありつけず、好みの少女達とは話もできない。集まってくるのは男だけ。これではちっとも楽しめるはずがなく、完全に飽きたレイラはそれでも一応貴族の令嬢なのだからと体面だけは取り繕いつつ、ダンスが始まるとお相手が殺到する前に壁際へ逃げ、そのまま外へ逃げ出した。
カモフラージュにてきとうにその辺の男の子を捕まえて強引に振り回して踊りながらだったので、まさかそのまま消えるとは誰も思っていなかったのだろう。レイラのお相手の優しげな眼鏡の男の子も目を白黒とさせて困惑し、廊下の暗がりで手を離されると狼狽し、レイラに暗闇を指差されて怖気づき、とうとう逃げ出した。
これで良し。
彼女の儚げでいかにも虫も殺せそうにない雰囲気はただの仮面だ。周りに誰もいなくなったお転婆なお姫様はさっさと仮面を放り捨て、スカートを手繰り上げてお城の探索に乗り出した。そう、ここは王城。まさに冒険にはもってこいの場所。
冒険気分なら沈殿した心も多少は踊ってくれる。薄暗い廊下を人に見つからないように歩くのはスリルがあって楽しかった。
そして……レイラは運命の出会いを果たした。
◆
廊下を歩くレイラの耳に、細く、途切れ途切れの音楽が届いた。
それはパーティを彩るような華やかなものではなく、しかし決して哀しいものではない。自然で楽しげな歌だった。
聞き覚えがある。
昔に見た夢を思い出しながら声の出所を探し求め、練り歩く。時折僅かな灯りを持って現れる使用人などは、レイラがその小さな体を道の端の影に丸めて隠してしまえば、気付かれる事はなかった。
そして一つの大きな扉を押し開いてテラスに出たレイラは、夜空と天使を見た。
ここより一段高い位置。数メートルは離れた左隣の別のテラスに、レイラと同じくらいの年齢の少女が立っていた。
濃紺の髪は腰まで届くストレート。月明かりに照らされて輝く小さな体。きらきらと光を反射する、レイラと同じ翡翠の瞳。ほっそりとした腕は胸元で重ねられ、夜の星空のような黒いドレスを纏った少女は、月を見上げて、どこか聞き覚えのある歌を歌っていた。
「妖精……」
レイラは愕然とした。
この世にこんなにも美しいものがあるとは思ってもみなかった。
色々なものを知った気になってはいたが、この出会いはそんな認識の全てを覆すほどの衝撃を与えてきた。
とにかくもっと近くに行きたい。声が聞きたい。話がしたい。
燃え上がり灼熱となる胸の恋心を全開に、レイラは手すりの上へ昇って堂々と立つと、妖精のような少女を見据えた。……否、『ような』ではない。よく見れば月明かりがその少女の背から生える半透明の羽を浮かび上がらせている。おとぎ話によく登場する妖精の特徴と合致する事に気付いたが、レイラには彼女がどんな種族であるかなど関係なかった。
一目惚れだった。
正直に言って、その儚げな顔も真っ白な小さな顔も抱けば折れてしまいそうな腰も細長く小さな手も、線を引く眉も長いまつ毛も綺麗な瞳も、すっとした鼻も形の良い唇も、こぢんまりとしたお尻も年相応に薄い胸も、どれもこれも気に入った。ドストライクだった。即座に求婚しようと思うくらいには。
それは多分に前世の――と言っていいのだろうか――男の趣味嗜好が影響しているのだが、そんな事だってレイラには関係ない。
好きになった。だから結婚したい。
夜空を背景に石製のテラスに立つ妖精と様々な事がしたいと、心の底から思った。
自分が知っている知識や物語を語って聞かせたり、一緒に甘くておいしいものを食べたり、どこか綺麗な花畑なんかでかんむり作りをしてみたいし、手を取り合ってくるくる踊ってみたい。二人だけの世界を作ろう。そこで一生過ごそう。
そして最後に……あの柔らかそうな体の全てを自分のモノにしたい。
まるで獣のような欲求が渦を巻く。
だがその欲望の持ち主がレイラのような可憐な乙女ともなると、途端に高潔で純粋なものに見えてくるのだから不思議だ。
実際レイラはあの妖精の女の子と具体的に何がしたいとはあんまり考えてない。『何が』ではなく『何か』をしたいのだ。やれるのならなんだっていい。ジャンケンでも鉄骨渡りでもなんでも。
要するにずっと接していられるなら、その内容はなんだっていいのだ。
お近づきになりたいだけ。レイラの想いは、実に純粋であった。……たぶん。
さて、手すりの上に立つレイラは、半円状に盛り上がる足場の影響と吹く風の影響で身を揺らしていた。だというのに眼下に広がる遠い地面への恐怖は微塵もなく、ただしっかりと背を伸ばして立って、妖精を見上げていた。
視線が左へ移る。
壁に真一文字に引かれた線がある。それは長方形で、壁の中にその身の半分を埋め込んだ形のでっぱりだった。
それを伝ってあのテラスへ移動しよう。レイラは即決即断で行動に移した。
だが、いくら彼女が子供で小柄といえど、その出っ張りの横幅は数センチもない。上に乗って歩くなどとてもじゃないができない。
ではどうするのかといえば、答えは簡単だ。
「ふっ……!」
レイラは両手を開閉させて調子を確かめた後、手すりを蹴って壁へ飛んだ。そのまま激突――とはならず、上手い具合にでっぱりへ指を引っ掛ける事ができた。投げ出された体がぶらんと揺れる。手にかかった圧力に、細腕はなんとか耐えきった。数メートルの自由落下の危機は去ったのだ。
幼いながらにずば抜けた身体能力もさることながら、度胸も天下一品。レイラには怖いものなしだった。
理由は一度死んだ事。死んだも同然だった事。結果的に死を乗り越え、別の世界の鉄と電子と雑音に満ちた未来都市を知ってしまえば自然と度胸もつくものだ。代わりに感動とか情緒とか色々を失ってしまったが、妖精の女の子と出会った事で全て帳消し。
せっせと体を揺らして右へ移動。ぶら下がりアクションをこなすレイラは、見た目がお姫様なだけにかなり異様な光景になっていた。振り子のように動く足に合わせてスカートもふりふりと左右に揺れる。お転婆を通り越している。それでも毛先が跳ねる金髪やほっそりとした両足は可愛らしく、真剣な表情は勇ましい。下から吹き上げる風がぱたぱたとスカートを膨らませた。
「……?」
その音が原因か、妖精の女の子がレイラに気付いた。手すりに歩み寄って上から覗くと、強い輝きと真っ向からぶつかる。レイラの、緑色の目が女の子を捉えていた。
「そこで待っていて。今行くわ」
「う、うん。良いけれど……だれ?」
「すぐにわかる」
少女と会話をして、耳が蕩けるような甘美な声に酔いそうになりながらも――実際力が抜けて右手がずるりと滑り落ちた――がくんと体を揺らしたレイラは、なんて事ないように遠い地上を一瞥するとすぐに持ち直し、あっという間にテラスの足場へ手をかけた。ぐっと両腕に力をこめて懸垂するように体を持ち上げ、右手を離して、その一瞬のうちに手すりの棒をがっしりと掴んだ。
軽やかに手すりを乗り越えてテラスに下り立ったレイラに、妖精少女は明らかに怯えながらも瞳には興味深そうな光をたたえている。この場所に現れたお姫様の姿に恐怖より興味が勝ったのだろう。
「こんばんは。良い夜ね」
「こ、こんばん、は……あの、あなた、だれ?」
「これは失礼したわ。まずは名乗るのが礼儀よね」
ぱっぱと手を払って汚れを落としたレイラは、少女としっかり向き合うと、そっと両側のスカートをつまんで少しだけ持ち上げ、左足を右足の後ろへ移動させてお辞儀をした。カーテシーだ。だが膝を曲げない非正式なやり方。これはレイラが作法を知らないのではなく、わざとやっているのだ。誰にも膝を屈する事はないという意思の表れである。先程王子だかなんだかと会った時はさすがにそれとわかる程度に膝を曲げたが、それも随分と投げやりだった。この不遜とも不敬とも常識知らずとも言える動きに特に理由はない。なんとなく誰かに膝を屈したくないだけである。
だが妖精少女に対してした挨拶は今までのどれよりも完璧なものだった。気持ちだってずっと籠っていた。
「私はレイラ。レイラ・ファンタルシア・ヘカテリナ・ディザスター」
「レイラ……レイラというのね」
「名前を呼んでもらえて光栄よ。さ、今度は貴女の名前を教えてくださらない?」
「は、はい。私は……スターチス、です。スターチス・コチョウ・ヒッダーニア……」
やはりどこか気が弱そうな仕草で胸元に両手を当てた少女は、控え目というか、上目遣いでレイラを見ながらぽそぽそと名乗った。
ヒッダーニアという言葉に、レイラはもちろん聞き覚えがあった。
ヒッダーニアとはこの国の名前だ。つまり彼女はその王に連なる血筋の者。
だがヒーダーニア国の王、ヒッダ二世には一人しか子供がいないはず。割と世間知らずなレイラでもそれくらいは知っている。というか先程会場で遭ったやたらキラキラした甘いマスクの少年がそうだったのだろう。王の一人息子。王の子は、ただ一人……。
だがもし隠されていたとしたならその限りではないだろう。妖精とは大層な存在であったはずだし、先祖返りかチェンジリングか、なんらかの理由で生まれたなら隠すのもおかしくはない。
「スターチス……良い響きだわ。歌のようね……何度でも口ずさんでしまいそう」
「あ、ありがとう……お母様以外にそう言ってくれたのは、貴女が初めてよ」
「という事は、その名前は……」
「うん。お母様がつけてくれた名前なの」
弱々しい笑みは自信の無さの表れか、儚げに微笑んだスターチスは、嬉しそうにレイラの傍へ寄った。少し気を許してくれたのだろう。このいかにも心が弱そうな少女を、ほんのちょっと言葉を交わすだけで懐柔できるのはレイラの人柄のなせる技か。自信満々ではきはきと喋るレイラは、たしかになんでも受け止めてくれそうではあるし、どこまでだって連れて行ってくれそうだ。だがスターチスのような女の子にとって、こういうタイプはえてして苦手に映るものだろう。
実際レイラが名前を褒めなければ、すぐに距離を縮められたりはしなかった。それを知ってか知らずか心の距離が近付いた事を当然として受け入れたレイラは、自分からも一歩踏み出して彼女の横に並ぶと、手すりの外に広がる林を眺めた。
「れ、レイラ……は、どうして、ここに?」
「宝物を探しに来たのよ」
「たからもの?」
不思議そうに聞き返すスターチスを翡翠の瞳で見つめたレイラは、見つけたわ、と言った。
「貴女の事よ、スターチス」
「私が……たからもの?」
レイラはずっと求めていた。
自分の心を浮き出させてくれる大きな何かを。
それは冒険でも良かったし、感動的な景色でも良かった。
色褪せた灰色の世界の中で輝くものならなんだって良かったのだ。
だからこうして探しに来た。
そして見つけた。体中蕩けそうなくらい燃え上がる恋心を与えてくれる少女を。
「ふしぎね……貴女にそう言われると、自分でもそうなんじゃないかなって思えてしまうわ」
「私が言わなくても実際そうなのよ。貴女はこの世界の宝よ」
「う……そ、そぅ」
褒め殺しにされて、スターチスの頬には朱が差していた。悪い気はしないのだろう。レイラがもう少し身を寄せて、スカートの布が擦れ合うくらいまで近づいても、怖がったりはしなかった。顔をあげて、頬が触れ合いそうな距離で見つめ合った。
「近くで見ると、遠くで見るよりずっと綺麗ね。羽に触っても良いかしら」
「あ……っ」
レイラの伸ばした手は空を掴んだ。羽、と口にした途端、スターチスは恐れるように距離をとってしまったのだ。
「どうしたの?」
「あ、あ、ごめんなさい……私、私は、人前に姿を出してはいけないの」
「こんなに綺麗なのに?」
「私が、妖精との"混じりもの"だから……」
動じずに理由を聞いたレイラは、彼女が一人ここで歌っていた理由を知った。
妖精と人間の間に生まれたスターチスは、いわゆるハーフだ。だが妖精の血を色濃く引いている。
人の目につく優れた容姿に、隠しようのない大きな羽。スターチスが人々の前に姿を現せば、たちまち多くの人間に囲まれるだろう。その中には当然よからぬ事を考える者もたくさんいる。
古来より妖精は人に力を貸す存在だと言い伝えられている。どこか深い森の、ずっとずっと奥まった場所にたくさんの妖精が暮らしていて、滅多な事では出てこない。だが気に入られれば人智を超えた力を得られるだろう。ここに妖精がいるならば、その力を狙わないはずがない。
ゆえにスターチスは隠されている。ここで一人、何年も暮らしている。
「酷い話ね」
素直な感想を言ったレイラに、スターチスは首を傾げた。何が酷いのかがわからなかったのだ。
……そもそも、彼女には何もわからない。ずっとこうして生きてきたから、他の何がどうなのかなど知らなかったのだ。かえってその方が良かったかもしれない。無知な方が幸せな時もある。
そんなスターチスに、レイラは右手の手袋をするりと抜き取って肌色を露わにすると、手を伸ばした。
「私の手を取って。そうすれば、あなたを幸せにしてあげる」
「…………」
一瞬、スターチスはレイラの差し出した手に自らの手を乗せようとした。ただ言われるがままに……。
だが結局彼女は手を取らなかった。はっとすると引っ込めた手を胸元に押し当て、もう一歩下がると、拒絶するように首を振った。
「ごめんなさい。私は、ここにいないといけないのです」
「……そう。わかったわ」
告白同然の言葉にこの返事。振られたも同じだというのに、やはりレイラはいつも通りの表情にいつも通りの調子で答えた。目を閉じ、手を戻して手袋を嵌める。
「では、おやすみなさい。スターチス」
「……さようなら、レイラ」
夜の挨拶とともに背を向けたレイラに、別れの挨拶が投げかけられる。彼女は、もう二度と会う事はないと思っているのだろう。レイラも少しはその可能性を考えたが、そうはさせない。
スターチスを必ず振り向かせる。それがあの日目覚めてから今日まで、なんの目標も得られていなかったレイラの、命をかけてでも叶えるべき最大の目標となった。
手すりに乗り上がり、蹴りつけて壁へ。迫る壁を蹴りつけて反対側の手すりへ。三角跳び。目的地は少し位置が低いから、落ちながらも手すりにぶつかって引っ掛かる事ができた。
下手をすれば死んでいただろう無謀な跳躍。
「レイラ!? ……大丈夫なの?」
慌てた声を背後に、レイラはよじのぼってテラスへ下りると、一度だけ振り返ってスターチスを見上げた。月明かりが幻想的に彼女を照らし出している。
「……」
あえてレイラは何も答えなかった。揺れ動く妖精の瞳をじっくりと網膜に焼き付けてから扉を潜り、そのままパーティの会場に戻った。
たちまち囲まれてどこに行っていたのかと質問責めにされたが、レイラは話には付き合わず、ただ少しだけ愛想を振り撒いた。それで十分。可憐な笑顔にやられた若き紳士達は、頬を赤らめて俯いたり、興奮して話しかけようとしてきたりした。
これで抜け出した事はうやむやだ。レイラは外向きモードで残りの時間は会場内をてきとうに練り歩いた。
◆
家に帰れば、レイラは母親に夜会を抜け出した事をしこたま叱られた――ばれない訳が無かったし、うやむやになるはずもなかった――が、まったく頭に入らなかった。
どうすればあの妖精の女の子を振り向かせる事ができるのか。どうしてあの子はあそこにいなければならないのか。どうにかして連れ出す事はできないか。
自室のベッドに腰を下ろして考え込むレイラに、「お疲れですね」とリリが言った。珍しそうな表情だった。
レイラは強い。誰かに自分が弱っているところなど見せない。それは、たとえ目覚めてからずっと一緒にいるリリが相手でもそうだったのだが、今日限りはそうもいかないらしい。
「そうね。もう寝るわ」
「はい。おやすみなさいませ、レイラさま」
寝間着に着替えて布団に潜り込んだ後も、レイラの頭の中は妖精の事でいっぱいであった。