一段落
ひと段落すると、再び兄妹同士でテーブルを挟み話し出した。
「お兄ちゃん、一郎さん、それにしおちゃん。本当にすみませんでしたケロ。」
「俺からも、本当にすまなかった。」
笹口妹は3人に謝り、
兄もそれに続く。
「2人だけのせいじゃないと思います。私もチカと一緒にお兄ちゃん達を止めようとしたし…。」
「もちろん俺もだ。強引なやり方をしたと反省してる。」
東兄妹も反省している様子。
そんな中、笹口兄が口を開く。
「あの、この際言うんだけど、俺のヒミツってのは実は『オタク』って事なんだ。」
『……!?』
急に言うものでいろいろ反応に困る。
なので、一郎がすかさず質問をする。
「えーっと、何のオタクなんだ?」
「それだよ!それ!だいたい、『オタク』って聞いたら普通『何のオタク?』って返すのが当然なんだよ!なのに…あいつらといったら『オタク』って聞いただけで目を細めやがって!」
後半ほとんど呟いていて聞こえなかったがまぁ、気にしずに話を続けよう。
「えっと、何のって言われたらそりゃアニメオタクだな。今期のアニメはもう抑えてあるし、その原作となるラノベや漫画も買い揃えてはあるくらいだね。」
「す…すごいな。」
「そして『脱・オタク』を目的に私はそんなお兄ちゃんを私が好きになるように常に脅迫し続けていたのですケロ。」
そう熱心に語る兄を見て、妹はこれまでの理由を話す。
「もっと最適なやり方があるよな…。」
「つい欲が勝ってしまいケロ。」
いろいろと話している内に
もうすぐ日が暮れそうな時間に近づいてきた。
笹口兄妹は結局の所今日のところは自分達の家に帰ることになった。
「じゃあな、峻輝。」
「あぁ、今日はいろいろとありがとな一郎。」
「チカ、また遊ぼうね!」
「ありがとね、しおちゃん!ケロ。今度はうちにおいでねケロ。」
それぞれ挨拶を交え、さよならと言い、彼らは去っていった。
そして東兄妹は玄関でそれを確認する。
すると、栞が兄に一つ聞く。
「ねぇ、もし、お兄ちゃんが何か習っていたとしたら、きっと私もチカみたいに不満が溜まってたのかな?」
「……かもな。けど、チカちゃんはチカちゃん、栞は栞だろ?決してチカちゃんと栞が同じ思考をするとは言いきれないだろ?」
「…まぁ、そっか。」
そんな分からない話を済ませると2人はそれぞれの部屋に戻るのであった。
一方、笹口兄妹は少し暗くなってきている帰り道を話しながら歩いていた。
「…今日のお兄ちゃん…カッコ良かったケロ。」
「バァカ、いつもの間違いだろ?」
「ふふっ、まぁ、間違いではないケロね〜。なら、今日はよりカッコ良かった。っていった方がいいケロね。」
久しぶりにこんな和やかな会話を妹とする兄は少し微笑ましかった。
すると、妹の千花が聞いたことのある質問を兄にする。
「ねぇ、もし、お兄ちゃんがサッカーをしてなかったら私もしおちゃんと同じ様に幸せな日常を送れてたのかな?」
「…かもね。でも、なんだかんだ言ってきっと俺はサッカーをやったと思うな。唯一、昔から好きだったスポーツだし。」
「ふふっ、何それ。」
そんな幸せなひと時がどれだけ良いのか兄はとても実感していた。
そんな良いムードを1人の女性がぶち壊す。
「こんにちわ。あ、今はこんばんわの方がいいかしらね。笹口峻輝君で間違い無いわよね?」
彼女は目の前の坂に立っていた。
長い髪が綺麗になびく。
「…!!」
「お兄ちゃん、誰、この巨乳。」
千花が口癖のない問いかけをするが兄からの返事はない。
「あら?人違いだったかしら?」
「い…いや、お…俺が笹口峻輝だ。」
もちろん、驚くのも無理ない。
その彼女は同じ学校の完璧女子。羽山 麗なのだから。
「誰なのよ!あの巨乳女は!」
「えっと…そこのちっちゃい子、いくら自分がいろいろ小さいからってそーゆー言葉は使っちゃダメよ。」
「はぁー!?何あのデカパイクソアマは!お兄ちゃん何か言いなさいよ!」
兄はあの学校一の女子高生が自分をなぜ探していたのか考えていた。
「まぁ、そこのおチビちゃんは後で、笹口くん、単刀直入に言うけど、私はあなたのヒミツを知っているわ。バラされたくなかったら私のいう事を聞きなさい。」
「…!?」
「はぁ!?」
読んで頂きありがとうございます!
もし良かったら最初から読んでみてください!
この話は毎週日曜日に投稿しています。
《コメント》
ゴールデンウィークも今日で終わりですね…
少し嫌な気持ちがありますが、切り替えていきましょう!
それではまた来週!




