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お泊まり

今日から夏休みだ。

そんな爽やかなはずの翌朝

a.m.7:00


「……見てよ。この顔……。」


「……ケロケロ。」


清々しい朝を迎えたと言いたいが、

何やら2名の話し声がそれを台無しにする。


「……ね?この寝顔こそが私の1日の始まりとも言っても過言ではないわっ。」


「……た…確かに最高だね。ケロ。」


カシャッカシャッとシャッター音がする中、

2人はまだまだ話す。


「…!…やばい、ケロ。本格的にしおちゃんのお兄さんに惚れてきたかも。ケロ。」


「……ウヘヘヘ。さぁ、チカもお兄ちゃんの虜になるのだ〜。」


2人が話ているそこは、一郎の部屋の中であった。

もちろん、彼は熟睡中だ。

一郎はいつもと言っていいほど、妹の栞に起こしてもらっている。

それを利用した栞は、とことんお兄ちゃんパワーを充電し、満タンになってから起こしていたのだ。


「ゔゔぅぅ。危ないケロ。危うく私のお兄ちゃんを手放す所だったケロ。恐るべしケロ。」


「くそー!チカを私のお兄ちゃんの虜にすると言うノルマ達成までもうちょっとなのに!」


「ふむふむ、そりゃー残念だったな。栞。」


2人が楽しげに会話している中、少し怒り気味な兄が参加してきた。


「あ…あれ?ケロ。な…なんでこんな所に居るんだっけ?しおちゃん。ケロ。」


「あれー!?お…おかしいな?私達、うっかり間違えちゃったのね!」


「なんだよー!栞はうっかり屋さんなんだね〜!こらっ。」


「きゃっ♡」


「きゃっ♡…じゃねーよな?とりあえず、正座しようか、栞とケロちゃん。」


愛愛しい一面を見せたと思いきや、怒り出す兄妹の会話は漫才の様だった。


「は、はい…。」


「ケ…ケロちゃん…!!はい!ケロ。」


肩を落として一気にテンションが下がる栞に対して、ケロちゃんと呼ばれたのが嬉しかったのかテンションが上がる千花。


そんな説教をしようとしていた時だった。

一階から、


「一郎?栞?チカちゃん?ご飯できたわよ?」


と言う母の声で説教は免れた。


着替えを終えて、遅れてキッチンに向かうと、母と栞と千花が椅子に座って待っていた。

父は仕事でもう家を出ていた。


「今日はチカちゃんも居るとから、お母さん頑張っちゃいました!」


テーブルに小倉がのったトースト。メイプルシロップが流れ落ちる三段のホットケーキ。パイナップルやイチゴ、ブドウにオレンジなどのフルーツの盛り合わせ。ジュースといった朝ごはんには豪華すぎるメニューが次々と運ばれる。


「わぁぁあぁぁぁ!すごいすごいすごい!」


さすがの千花も余りの凄さに口癖がない。


「しおちゃんのお母さんって何者なの!?魔法使い!?」


「もう、チカったら言い過ぎよ。でも、こーゆー時のお母様はいつも凄いのよ。」


「まぁ、ただの甘い物好きってだけだけどな。」


「何でもいいのよ!ささっ!冷めないうちに食べましょっ!」


と母が目を光らして言うものだから、4人は手を合わせてそれらを美味しく頂いた。


食べ終えた4人は手分けして食器の片付けやテーブルを拭くなど後片付けをしていた。


「チカちゃんは今日は何時までうちにいるの?」


「うーん。5時くらいですかね?ケロ。」


「えー。今日も泊まってこーよー。」


そんな会話をしながら手を動かす3人。

彼は会話には参加しない。


「まぁ、お母さんは別に構わないけど。」


「そ、そんな。さすがに迷惑ですよ。ケロ。」


「ね!お母様もいいって言ってるんだしさ!」


「んー。なら、一回親に電話して見ますね。」


「やったー!」


そう言うと、千花は携帯を取り出してキッチンから出て行く。

鼻歌を歌いながら一郎の方を見る栞。

それに一郎が気づくと彼女はニヤリと何かを企んでいる顔を見せる。

が、一郎は何も気にしない顔で妹を手招きする。


「なによ。」


「別件なんだが、羽山があのグループのみんなで直に会わないかって言っているんだ。」


「…えぇ!?あのお悩みグループでしょ?ま、まぁ、お兄ちゃんが行くなら私も行くけど。」


「分かった。なら伝えておくな。」


と、聞きたいことをサラッと聞き終えた一郎は再び後片付けをする。

それを見た栞は少し気に食わない顔をして後片付けを続いて再開する。


と、10分と言った所か、それぐらい時間が経ってから千花が戻ってきて一郎達の母に1つ聞く。


「すみません、もう1人泊まってもよろしいでしょうか?ケロ。」


「…?ま、まぁ私は構わないけど。」


「本当ですか!?ありがとうございます!ケロ。」


そう許可をもらうとまた彼女はキッチンから出て行く。そして、すぐに戻ってくる。


「チカ?もう1人って誰が来るの?」


「驚かないでよ?それはね…私のお兄ちゃん!」


『はぁ!?』


東兄妹は2人同時に驚く。


夏休みはまだ、始まったばかりだ。

読んで頂き、誠にありがとうございます!


毎週日曜日に投稿予定です。

気まぐれで余裕があったら投稿するかもです。


よければ最初から読んで見てください!


《つぶやき》

最近ようやく暖かくなって来ましたね。

そんないい天気に縁側から見る空は最高だと思います!

今はボーッと出来る時間が何よりの楽しみですかね。


それではまた来週。

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