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幼馴染、攻撃開始!

p.m.6:30

話を終えた3人はカフェの店を出ると、すぐに別れた。結局、考えるのは明日の放課後にすることにした。そんな一郎は妹の栞と一緒に帰り道を話しながら歩いていた。


「ほら言った通り、ただの友達だったろ?」


「そーだね。それに良い人だったな〜。」


夜空に光る星々を眺めながら言う栞。

それを見て、一郎も夜空を見上げる。


「なぁ、栞。」


「ん…何?告白?こーゆーありきたりのシチュエーション別に嫌いじゃないし…そもそも告白する人がお兄ちゃんならシチュエーションとか関係なくいつでもウェルカムだよ!」


「…バカ…。」


栞の調子に会話が流されてしまう。

彼女のブラコン魂もこの前の日を境にすごい力で発揮されている。


「栞は、最近の俺を見て変わったと思うか?」


「んー……。お兄ちゃんだけを見たら、全く普通すぎて変わってないけど、誰か友達と一緒に見た時とかは変わったと思うよ。」


「そうか。だよな。逆に何で俺は変わってないのに最近になってから、こんなに俺の日常が変わったと思う?」


一郎は何か気にくわない表情で言う。

対して妹はふっと笑いこう言う。


「そんなの、周りの人が変わったからしか答えはないでしょ。」


「だよな…。そう思うよな。」


納得しているようでしていないようなイントネーションだ。


「何それ!話相手になった私まで不愉快になる言い方しないでよ!」


「俺も…最初はそう思ったんだけど、話して見て周りの人が変わった感じは一切しなかったんだよ。」


「…ふ…ふーん。まぁ、あまり気にしなくていいんじゃない?」


そんなぎこちない雰囲気のまま、家に着いた。

一郎はその日いろいろ考えて見た結果、それと言う答えは出てこなかった。



翌日


一郎は昨夜考えていた事は一旦忘れ、のんびり学校へと向かおうとしていた。すると、隣の家からも元気に挨拶をして出てくる女子高生がいた。


「今日も元気がいいんだな。」


一郎の知人なのだろうか、珍しく進んで声をかける。


「あ!おはよう!いっちゃん。同じ学校で幼馴染なくせに最近全く会わなかったねー!」


「お前が小学生と会うために家をギリギリに出ているのは知ってるよ。」


『小田桐 渚』

一郎の幼馴染。短髪で面倒見が良くて頭もいい。そして、何よりも幼児好き。一郎の事を『いっちゃん』と呼ぶ。


「あはははっ。やっぱりバレてたかー!幼稚園児もいいけど、やっぱり小学生も最高なのよね。」


昔、あの妹と「年上と年下」どちらが魅力的か語り合った結果。接戦の中、勝利ももぎ取った強者である。


「あれ?そういえばメガネは今日はしてないのか?」


いつも小田桐はメガネをつけているのだが今日はしてない。


「あー!体育がない日はこうしてコンタクトはめて来てるの。ほら?もうすぐプールでしょ?」


「なるほどな。」


2人は仲良く登校するのであった。


登校し、教室に入るなり、昨日の続きの鈴ノ音の友達作りの事を熱心に考えていた。


まず、趣味の合う人が1番友達になりやすいだろう。と考えた所まではいいが、一郎はまず、彼女の趣味の事を知らない。


なので、次に部活動で一緒の人を友達にしようと考えるも、これもまた、彼女が何部なのか知らない。


と、いろいろ考えたのだが、まず、彼女の事をあまり知らないと言うミスに気づく。


さらに、彼女がどんな感じで他人に見られているか、思われているのかさえも知らないのだ。


「まず、情報収集だな。」


と久しぶりに呟くと、笹口と雨流に聞く。


「なぁなぁ、同学年の『鈴ノ音 遥香』って知ってるか?」


そもそも、何組事態も知らない事に気付く。

すると、雨流が何かを知っているように言う。


「あぁ!一年二組の?」


何と、隣のクラス。一年二組だったのだ。

驚きつつも彼はあたかも知っているように話す。


「そうそう。」


「なんか、噂に聞いた事によると、その時その時でキャラが変わるらしいわよ?」


多重人格のため、やはりだいたい想像はしていたが、他人からはキャラが変わると認識されていた。


「あ、俺もそれ聞いたことある。俺はあんまり会わないんだけど、見た目は普通に小ちゃくて可愛らしいんだけど、その性格が全て壊しちゃってる感じってみんな言ってるよ?」


笹口の言葉から、かなり重要な情報をもらった。

すると2人は当然言ってくる。


「なになに?あずま(一郎)って鈴ノ音さんみたいな人がタイプなの!?」


と。当然彼は言う。


「な訳ないだろう!」


そんな時だった。

一郎が、同じクラスの女子に呼ばれる。


「東くん?隣のクラスの鈴ノ音さんが呼んでるよ?」


すぐに廊下の方を見る。

するとドアの端から少しだけ顔を出してこちらを見ているが、ピンっと立った癖毛のせいでより目立ってしまっている。何と可愛らしいのか。

一郎はすぐさま廊下に出る。


「あれ?もしかしてこれは?」


「笹口くん、これは恋ですね。」


「やっぱり雨流さんも思うよね。」


残された2人はニヤニヤと話していた。



渡り廊下に移動した2人はなぜ呼び出したのか話していた。


「どうしたんだ?」


すかさず鈴ノ音はメガホンを持ち、言う。


「な…何とですね。友達が1人できたんです…。」


「ほ…ほんとか!?やったじゃないか!…で?その相手はどんなやつなんだ?」


驚く事にもう1人友達ができたと言うのだ。

そう聞かれると、彼女は珍しくドヤ顔っぽくして言った。


「ふふっ…。何と、うちのクラスの学級委員なのです…。」


「おおー!すごいじゃないかっ!どうやって友達になったんだ?」


「それはですね。その学級委員の人がとても私の事が好みとおっしゃられまして。それでお友達に…!」


とても恥ずかしがる鈴ノ音を見て、どんな奴なのか、とても気になる一郎。


「なんて名前の人だ?」


「え、えーと…確か…『こだぎり 渚』って言う人だったと思います…!」


おしい、とてもおしい。だが、問題はそこではなかった。その1人目の友達は幼児好きの『小田桐 渚』なのであった。


「それはきっと『小田桐 渚』だ。」


「…!!あっ、そうです!その人です!…でも、何でそれを?」


「ちょっとした幼馴染だ。それより、そいつは危険だ。やめておいた方がいい。」


当然、そんな趣味のあるやつを知っておきながら、鈴ノ音を放っては置けない。

そう思った一郎は全力で否定する。


「で、でも……せっかくのお友達が……。」


「なら言うが、そいつは『幼児好き』の変態野郎だ。昨日会った俺の妹よりやばいやつなんだよ!」


「…ふぇぇ!?………ううう…。」


必死に悩む鈴ノ音も可哀想だが、

一郎は鈴ノ音のためを思っていっているだ。


「あ、今の俺が言ったの内緒な…。絶対だぞ?」


鈴ノ音は困るばかりだった。

読んで頂き、誠にありがとうございます!

もしよかったら、最初から読んで見てください!

これからもよろしくお願いします!

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