ステータスと名前
「そう言えばステータスが見られるんだっけ?」
《はい、見られますよ》
しばらく会話しているうちに少し口調から固さが取れてきた天の声が答える。
「じゃあ、見せてくれる?」
《はい、どうぞ》
天の声がそう答えると頭の中にステータスが表示された。
《ステータス》
名前:キキソニンS
種族:薬品
体調:健康
スキル:薬効 極(魔素吸収、魔素放出)
〜用法・容量を守って正しくお使いください。〜
「ちょっと待て〜っ!!!!なんだこのツッコミどころの多いステータスはっ!?」
《あなたのステータスですよ?》
「じゃあ、何か?俺の今の名前はキキソニンSって言うロキ○ニンのパクリみたいな人名としてはダサい名前ってことか!?」
《その通りです。》
天の声から無慈悲な肯定が告げられる。
「俺は人間じゃなく、薬なの!?」
《その通りです。》
天の声から無慈悲な肯定が告げられる。
「スキルが薬効!?」
《その通りです。》
天の声から無慈悲な肯定が…(ry
「用法・容量を守って正しくお使いください!?」
《その通りです。》
天の声から無慈悲な…(ry
良薬改めキキソニンSはひとしきりツッコミを終えたところで少し落ち着いた。
「何よりも自分の名前がそんなダサいのは嫌だな…。ってか、Sってなんだよ。意味があるのかわかんないけど、薬を知らない人から見たらマ○ンガーZのZだよな。ダサい…。」
キキソニンSは少し考えて結論を出した。
「よし、俺の名前はキキにしよう。」
キキソニンS改めキキに名前を決める。なぜキキかと言うと、なんか見た目女の子っぽくなってるのに男っぽい名前も変だろうと言うのと、人間の時代は喜々杉と言う珍しい苗字から、幼い頃にキキ君やキキちゃんと呼ばれていたことがあったためだ。
《ステータスの名前も変更していいですか?》
「よろしく!」
ピコーン
《ステータス内の名前が変更されました。》
これでめでたく名実共?キキとしての人生?を歩むことができる!
そうこうしているうちに遠くに街らしきものが見えてきた。
すでに夜空は白み出し、満点だった星空も少しずつ姿を消し始めていた。
誤字などありましたら適宜修正します。
次回も是非お楽しみください。
ブックマーク、評価よろしくお願いします。