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お堅い天の声

盗賊との一悶着から、かれこれ2時間ほど経過しただろうか。

良薬は森らしきものから反対側に歩いていた。

森に入るとどんな動物がいるかわからないし、夜の森は危険だと判断したからだ。


「そういえば、さっきはどさくさに紛れて気にしてなかったけど、ピコーンとか頭に浮かんだ文字はなんだったんだろ。」

歩きながら先ほど自分を助けてくれた警告音と文字について考えるとまた頭に文字が浮かんできた。


《ステータス表示及び行動支援機能通称"(てん)(こえ)"です。》

「へぇ、俺にはそんな便利な機能がついてるんだ。」

天の声の説明に感心していると。


《天の声はこの世界で生まれたあらゆるものに聞こえます。》

「じゃあ、さっきの盗賊にも、聞こえてたってこと?」

《肯定です。》

「じゃあ、なんで俺が危ないとか教えてあげなかったの?」

全員に天の声が聞こえるならさっきの盗賊も死なずに済んだのではないのかという思いからの質問だった。


《否。基本的に天の声に出来ることは、その場で行えることを表示するのみです。》

「じゃあ、未来を予測したり最適解を出したりはできないってこと?」

「肯定です。」

「なるほど。」

つまりはそういう事だ。

天の声にできることはRPGゲームの下に出てくるコマンド選択画面のようなもので、オートプレイなどのチートではないと言うことだ。


「ところで、天の声にお願いなんだけどいい?」

《なんでしょうか?》

「もうちょっとフランクに話せない?」

(…善処します。)

予測の斜め上のお願いに、未来が予測できなかった天の声が対応に困ると言う事態が発生した。


「それが固いんだって。これから死ぬまで一緒な訳だし、一心同体でしょ?もうちょっと気楽に話そうよ。」

《わ、わかりました。》

「まぁ、まだ硬いけどさっきよりはマシかな。」

《うぐっ…。》

良薬の上から目線に言葉を詰まらせる天の声だった。

誤字などありましたら適宜修正します。

次回も是非お楽しみください。

ブックマーク、評価よろしくお願いします。

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