OTHER LIFE
[登場人物]
杉浦 伊織
・17歳 ・6月16日産まれ ・0型 ・ワープロ部 ・緑
家族構成 ・3歳上の兄がいる。
性格 ・明るくて優しい。男女共に仲良し。
趣味 ・少女アニメ鑑賞。
好きな食べ物 ・シュークリーム
嫌いな食べ物 ・大トロ ・わさび
友川 美桜
・17歳 ・12月4日産まれ ・A型 ・手芸部 ・ピンク
家族構成 ・4歳下の妹 ・6歳下の弟
性格 ・弱々しい。密かに友達は多く、女子からの憧れが高い。
趣味 ・お菓子作りや細かいこと。
好きな食べ物 ・餅 ・アイス
嫌いな食べ物 ・レバー
松村 晴香
・19歳 ・7月31日産まれ ・A型 ・陸上部
家族構成 ・2歳上の兄 ・5歳上の兄
性格 ・男っぽいと言われるが実は女の子っぽいとこもある。
趣味 ・お笑い番組を見ること
好きな食べ物 ・辛いもの全般(特にキムチ)
嫌いな食べ物 ・生クリーム ・しいたけ
※晴香は16歳で既に死んでいます。死の世界の住民、って感じ(^O^)
〔1場〕桜が散らない程度の木がバックにある、ストリート。
伊織 ピンクの半袖にジーパンを履いた女の子がハンカチを落とす。
(その女の子が本当にハンカチを落とす。)
伊織 金髪でサングラスをかけた外人が、ハットを被って異様にノってる人に道を尋ねるがしかし、ハットを被って異様にノってる人が英語が分からないので外人が諦める。
(その2人は伊織が言ったことその通りに動く)
伊織 そして、今日。俺が外に出てきた理由がもうすぐ。
(プリキュアの歌を歌いながら入ってくる女の子達。)
伊織 そう!可愛い子達のプリキュアの歌を聞きたかったから!!
(女の子達、歌いながら伊織の前を素通り。)
伊織 はぁ...いいもの見れたな。帰ろ。
(伊織が去ろうとした瞬間に、人とぶつかる)
男 ...
伊織 あ、ごめんなさい
男 別に
伊織 あぁ、そうですか。
伊織 あ!そうだよ、帰れない!
今日の最大の予知夢!ここでギターを持って歌う女の人(美桜)に声を掛けて、友達になってプリキュアの一番くじに行く。
そして、その女の人がそのくじをやると...一頭。これは、声をかけるしかない!!!
(伊織、その場で美桜を待っていると本当に美桜が現れる。)
伊織 やば...やっぱ無理かも
(そう言って伊織は美桜の歌を聴きながら、右往左往する。)
(美桜が歌い終わっても、うろうろしてる。)
(美桜も気になり始めてる。)
伊織 あああ。プリキュア力を下さい!...って無理か、俺、どうしよう。こんな所でコミュ障発揮かよ!
いや今日はコミュ障発揮してる場合じゃないんだ!えっと、でもだからと言ってなんて声かければいいんだろう。
『俺と友達になってくださいハート』いやいやなんで!?俺、めちゃくちゃ友達いないみたいに聞こえるし、最後になんでハート付けたの!?
『君の歌、俺が世界で聞いた声の中で一番綺麗で素敵だったよ』...きーもーいー!!俺の顔でこんなセリフ超きもい!!...って自分で言って悲しくなるわ!
えっとじゃぁ...そう、そうだ。普通にだ。
(伊織を不思議な目で見ていた美桜。←美桜は伊織が気になっている)
伊織 えっと、あの...歌、すごく上手でした(めっちゃオドオドしながら)
美桜 あ...ありがとう。
伊織 あ...はい。
美桜 ......
伊織 (何か、喋らないと)えっと...みんな損をしてるよね
美桜 え?
伊織 だってさ、こーんなに歌が上手い人を素通りするなんて!
美桜 そんなことないよ
伊織 未来はシンガーソングライターだったり!
美桜 ...まぁ、なれればいいかな。って
伊織 すごいね
美桜 そうかな
伊織 うん!もしかして僕が君の一番のファン?
美桜 うん
伊織 そっかぁ~めちゃくちゃ嬉しいよ
美桜 笑
伊織 え?何か可笑しい?
美桜 いや、貴方一昔流行ったふなっしーみたい
伊織 梨汁ぶしゃー!(ここら辺は何かその時に流行ってるギャグを入れる)
美桜 ......
伊織 もう、やらせないでよ
美桜 ごめんなさい(笑)でも、面白い人だね
伊織 え~?そうかな?
美桜 えぇ、とっても。
伊織 君といるとなんだか、楽しい。
美桜 私も
伊織 ...って言っても、そろそろ帰らなきゃいけないや
美桜 家の用事でもあるの?
伊織 そう!撮り貯めたプリキュア見なきゃ
美桜 あぁ...
伊織 プリキュアってやっぱり初期が面白いと思わない?(ペラペラ話し出す)
美桜 うん、うん!分かったから...
伊織 え?そう
美桜 時間、ヤバイんじゃない?
伊織 あぁ!忘れてた!それじゃ!
美桜 うん、また
伊織 .....あ!ねぇ、今度はいつ会える?
美桜 明日もここにいるよ
伊織 そっか!それじゃ、明日!
(伊織ハケ)
美桜 ...名前、聞いておけば良かったかな
(美桜もハケた後に伊織とぶつかった男がいる。)
・暗転
(伊織、予知夢の通りにプリキュアのグッツを手にしている)
美桜 ねぇ、さっきのセリフは何?
伊織 ん?
美桜 『この為に美桜と友達になったんだよね~』って
伊織 ....え?そ、そんなこといつ言ったっけ?
美桜 独り言みたいに、キュートブラックさんだかに言ってたよ
伊織 キュアブラックね
美桜 どうでもいいんだけど
伊織 俺にはどうでも良くないですけどね
美桜 それより、さっきのセリフを聞いてるんだよね
伊織 何の話しだっけ?
美桜 つか、そんなにキュアブラッティさんが好きなら、その人形と付き合ったらいいんじゃないの
伊織 キュアブラックね
美桜 どうでもいいんだけど
伊織 美桜は分かってないよね。
美桜 プリキュアのことは分かんないね。
伊織 違うよ、美桜の事だよ
美桜 え?
伊織 俺は美桜が好きだから、こうやって付き合ってるんじゃん。
美桜 .....
伊織 プリキュアはその次。
美桜 それは、どーも
伊織 あ
美桜 何?
伊織 なんかここ、懐かしいね
美桜 あ~、最初に会ったのここだったね
伊織 美桜に無茶ぶりでギャグやらされたの覚えてる
美桜 うん、ついさっきみたいに思い出すね
伊織 そうだね、今さっきやったみたい
美桜 もう一回やってよ
伊織 絶対にやだね。
美桜 なんで
伊織 また滑るのが目に見えてるからね
美桜 そうだね
伊織 そうだね、ってどういうことだよ
美桜 伊織は変わんないよね
伊織 そう?美桜だって変わってない
美桜 あー(通り魔にきづく)
伊織 あー、って
美桜 ...ねぇ、あれ見て
伊織 ん?
美桜 ねえ、包丁持ってない?
伊織 やばいかも...
(通り魔、美桜の方に走る。)
伊織 美桜!!逃げて!
美桜 で、でも!
伊織 でもじゃない!
美桜 伊織っ...!!
伊織 僕は死にませぇーん...なんち、って...
(伊織、通り魔に滅多刺しにされる。)通り魔⇒伊織とぶつかった男。
(警察が来る、通り魔捕まる。)
〔2場〕舞台前の方だけ、地灯りだけ?みたいな
伊織 僕は死にませぇーん
晴香 おい。
伊織 僕は死にま
晴香 おい!
伊織 っはい!!!
晴香 死に際まで、あんたはつまんないギャグを言うんだね
伊織 ...うわぁああああああ、誰!え!?
晴香 聞いてくれる!?
伊織 聞きたくないですけど、え???なんで、俺?あれ?
晴香 聞いてよ~、私、松村 晴香(ここ面白く自己紹介)
伊織 ええええええええ、お母さんが好きだった近所の犬と同じ名前だね!
晴香 あぁ、そう。
伊織 っていうか、なんで俺...
晴香 あんた、死んでるけど
伊織 うん、いや...それは分かるんだけど
晴香 え、自分死んでるの分かってるんだ?
伊織 ...まぁ、一応
晴香 へぇすごいね。
伊織 ところで、晴香はなんなの?
晴香 なんなの、って何。どういうこと?
伊織 晴香も死んでるんでしょ?
晴香 3年前に死んでますよ~
伊織 なんで?
晴香 なんで、ってデリケートなこと聞くんだね。
伊織 あ、ごめん
晴香 自殺したの
伊織 .....
晴香 私、世間ではきっと遺体探しされてるね
伊織 そうなの?
晴香 私の話なんかいいから。あんたは、もうすぐここから消えるよ。
伊織 .....?
晴香 ここに来れるのは、葬式されてない人だけだから
伊織 晴香はされてないってこと?
晴香 私の遺体が見つからない限り無理かな
伊織 なるほど...死んでからも葬式までの時間は意識あるんだね
晴香 意識ってか、なんつーか。まだちゃんと逝く準備がされてないから~幽霊みたいなモンだよね
伊織 予知夢ではここまで分かんないや
晴香 死の世界まで予知されたら、気持ち悪いよ
伊織 そっかそっか
晴香 ってか、恋人の身代わり?
伊織 バレてましたか
晴香 凄いよね、君たちの愛ってやつは
伊織 まぁ、愛してるんで照
晴香 本当は美桜さんが死ぬはずだったのにね
伊織 恋人ですから!助けるのは義務でしょう
晴香 リア充爆発!
伊織 しましたけどね
晴香 ...あ、
伊織 いいですよ、もう死んじゃったし
晴香 あのさ
伊織 何?
晴香 予知夢が見れるってことはさ
伊織 うん
晴香 美桜さんがどうなってるか、とかも分かる訳?
伊織 僕が死んだ後の予知はできないから、分かんないね
晴香 あ、そうなんだ
伊織 また一段と綺麗になった?
晴香 あんた、まじでお気楽小僧だよね
伊織 んー、じゃぁ...新しい彼氏ができたとか!?
晴香 はぁ?
伊織 美桜ってば、乗り換えが速いなー全く
晴香 馬鹿じゃないの、あんた
伊織 え?
晴香 本気でそんなこと考えてる訳
伊織 いや...
晴香 美桜、あんたが死んだショックで
伊織 ...うん?
晴香 声が出なくなったんだよ
伊織 .....え?
晴香 ......
伊織 嘘、でしょ?
晴香 この声のトーンで嘘が言えるか?
伊織 だって!美桜はずっと前から歌手になりたくてっ
晴香 知ってるよ
伊織 俺のせいで...?
晴香 そうだ、お前のせいだ
伊織 ねぇ!俺、どうしたらいいの?
晴香 .....
伊織 俺が美桜の声、取り戻さなきゃっ...
晴香 命を助けたのにまた一難、ってとこだね
伊織 そんな呑気な顔してらんないよ!
晴香 だってもうあんた死んでるんだし、無理だよ
伊織 そこをなんとか、どうにかこうにかしてよ!
晴香 やだよ
伊織 やだじゃなくてさー!!
(もう少しやり取りする)
晴香 まぁ...できないこともないけど
伊織 え!!本当!?
晴香 それはオススメしてない
伊織 晴香ちゃーん、おねがいー!
晴香 ...あぁ、もう気持ち悪い!うるさい、教えるよ!
伊織 わー!晴香ちゃん、優しい
晴香 来世に行くの
伊織 ...来世?
晴香 そう、来世。来世として、生まれ変わる。それが唯一の方法。
伊織 どうしたら来世で生まれ変わることできるの?
晴香 今から説明するから。
ルール ・自分から進んで選ぶ来世だとすれば、今まで生きてた記憶が残されたまま生まれ変われるが、来世に対しての来世は無い。
・来世として生まれ変わったら、現代生きてる人に自分の前世(つまり今までの自分)が何者だったのか、それがバレてしまったらゲームオーバー。
水の泡となり、消える。
(伊織、相槌を打ちながら話しを聞く)
晴香 どうするの?それでも行きたい?
伊織 ...美桜は大切な人だよ
晴香 プリキュアよりも?
伊織 そりゃ勿論、プリキュアも捨てがたいけど...!
晴香 そこで立ち止まるなよ。
伊織 美桜の声を俺自身のせいで奪ったんだ
晴香 ......
伊織 その罪は重いよ。
晴香 じゃ、いいんだね?
伊織 いいよ。
晴香 ルールは絶対だからな。
伊織 うん。分かった。
晴香 ...絶対。
伊織 うん、絶対。速く美桜に合わせて...!
晴香 はいはい。
〔3場〕季節は夏のまま。1場と同じ場所
伊織 ...俺が、俺じゃないみたいだ。
伊織 いや、俺は伊織の来世なんだよね
伊織 だから、伊織であって伊織じゃない...みたいな?
伊織 でも、予知夢がまた見れたってことは能力はそのままなんだよね。
伊織 それが本当なら、そろそろ美桜がギターを持ってここに来る。
伊織が頭を抱えて疼く回ってる時に美桜がギターを持ってやってくる
伊織 ...っわ!美桜!
美桜 (気づかない)
伊織 本当に会えた...
美桜 (ギターを弾くだけで歌わない)
伊織 ...美桜
美桜 (近くまで来てた伊織に驚く)
伊織 ぁああ!ごめんなさい、えっと...
美桜 (誰、この人)
伊織 えっと...その、前から...
美桜 ???
伊織 君の、ファン...?みたいな?いや、そこまでファンって程聞きに来てる訳でもないっていうか...初めて?っていうか?(語尾が小さくなる)
美桜 (笑、この人雰囲気が伊織みたい)
伊織 美桜さ、ん...だよね?
美桜 (うなずく)(あなたは?)
伊織 え?俺?...俺の名前、は
美桜 (うん)
伊織 オーリー...うん、そう。オーリー!
美桜 (口パクでオーリー?)
伊織 そうそう!母親がイギリスの端っこら辺でさ。そう、ハーフってことだね!
美桜 (ふーん、とうなずく)
伊織 えっと...声が、出ないの?
美桜 (あぁ...)
伊織 まぁ、どうしてかは聞く気はないんだけど...
美桜 (俯く)
伊織 あぁ!ごめんね、この話はやめようか
美桜 (ギターを見る)
伊織 えっと、んじゃ~俺の昨日の夢の話でもしようか。(適当に話し出す)
(話してる間に夕方になり、ホリだけで会話してるように見せる)
(美桜が帰る)
(伊織が一人になって地灯りになる)
〔4場〕
晴香 なんだかんだ、楽しそうだね
伊織 楽しいってもんじゃないよ!また美桜に会えるなんて考えられない!
晴香 オーリーっていうのは無理あるよね
伊織 オードリーヘップバーンみたいでかっこよくない?
晴香 全く~、どうせなら、キュアブラックとか言えばよかったんじゃない?
伊織 あぁ~なるほど
晴香 いや、これボケだから
伊織 でもさ、ホワイトも可愛いしなー
晴香 おーい。
伊織 ねぇ、こんなに来世が楽しいのにさ
晴香 なに
伊織 晴香はなんでそうしない訳?
晴香 ...いいんだよ、私の話なんか
伊織 俺と一緒に美桜に会いに行こうよ!
晴香 やだね
伊織 なんでぇ~?
(ここら辺から晴香の一人芝居でどうして来世で生まれ変わりたくないのかを演じる)
(ここも面白く)
伊織 ふーん。
晴香 興味ないでしょ
伊織 いや。晴香も大変だったんだなーと思って
晴香 今の説明で伝わったなら、あんた凄いね
伊織 ありがとう
晴香 や、別に褒めてないんだけど
伊織 凄いね、って褒めたじゃん
晴香 それはイヤミだっつの
伊織 ほーイヤミと言えばさ、プリキュアの悪者の名前っぽいね
晴香 は?
伊織 イヤーミンとかいてもいいんじゃない?
晴香 は?
伊織 ドロドロな感じでさ!
晴香 まじ、なんの話し?
・暗転
〔5場〕
(3場のホリ)(伊織は寝てる。)
伊織 僕はしにませぇーん...
美桜 伊織、起きて
伊織 闇の力のしもべ達よ...とっととお家に帰りなさい
美桜 伊織、起きてってば
伊織 ...ん?え、美桜!?
美桜 やっと起きた
伊織 どうして...声
美桜 んふふ
伊織 え?どういうこと?
美桜 伊織に会えたからだよ
伊織 え???(ポケットから鏡を取り出す)....俺、伊織だ
美桜 伊織に会えたら、すっと声が出たの
伊織 本当に?
美桜 伊織に会えたから、声が出せるようになったの。
伊織 (喜ぶ)
(ホリが消えて現実世界になる。そこには眠りから覚める伊織の姿)
伊織 どうしよう。伊織じゃなきゃ駄目なんだ...
〔6場〕
伊織 どうしよう、晴香!
晴香 そんなに慌ててどうしたの?
伊織 美桜の声が...
晴香 どうしたの?
伊織 予知夢で見たんだ。美桜、伊織じゃないと声が出ない...
晴香 出させるのがあんたの役目なんじゃないの
伊織 違うんだよ、やっぱり
晴香 何が
伊織 伊織じゃなきゃ駄目なんだ
晴香 は?
伊織 今はオーリーであって、伊織じゃない...だから
晴香 もしかして、あんた...
伊織 .....
晴香 駄目だよ、そんなの!ルールを守れってあれ程言っただろ!?
伊織 予知夢の中で美桜が言ったんだよ
晴香 .....
伊織 伊織に会えたから、って。はっきり
晴香 だからって、お前自身の来世を消すのかよ!
伊織 声を奪ったのは俺だよ。
晴香 自分の命と彼女の声はどっちが大切なんだよ
伊織 俺の命で彼女の声が出るようになれるなら、それほど幸せなことはないと思わない?
晴香 .....まじで
伊織 ...?
晴香 リア充爆発しろよ!!!
伊織 うん。花火になって爆発してくるよ
(伊織、ハケ)
晴香 最後のセリフ、かっこわりぃし...
〔7場〕
伊織 美桜!
美桜 (あ、オーリー君だ)
伊織 今日もギターの練習?
美桜 (うん)
伊織 ...ねぇ、声は...歌は歌わないの?
美桜 (え?)
伊織 俺、美桜の声が聞きたいな
美桜 (無理だよ...)
伊織 ねぇ、もう一回聴かせてよ
美桜 (どういうこと?)
伊織 初めてここであった時の歌、
美桜 (...え)
伊織 美桜。
美桜 (.....伊織、?)
伊織 (伊織歌いだす)
美桜 (泣く)
伊織 俺、伊織だよ
美桜 (うそ...)
伊織 来世から来た...って言っても、分かんないか
美桜 (伊織なの...?)
伊織 来世は来世でのルールがあるけど、自分の命だ
美桜 (.....?)
伊織 好きなように使うよ
美桜 (どういうこと?)
伊織 俺の声をあげる。
美桜 (え?)
伊織 美桜の声、好きだから
美桜 (.....)
伊織 あ、やばい。そろそろかも。
美桜 (何が??)
伊織 美桜、君と過ごせて本当に良かった。
美桜 (待ってよ...伊織っ)
伊織 また会った時には、俺が女の子になって。プリキュアごっこしようね
美桜 (.....伊織っ)
伊織 楽しみだな~
(伊織トップ当て消える)
〔7場〕
季節は春。上からは桜が舞い落ちてる。
そこには美桜の姿がある。
ギターを首にかけていっぱいに息を吸い込む。
そしてにっこり笑い、最初の節だけを歌って幕が丁度締切る。