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#対人依存症。和哉くんは生きづらい!  作者: 佐野和哉


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対人依存症10.和哉くんは割り切れない!

ホ別イチゴじゃ割り切れない!!

なんの話だ。


昔から割り切れない子だった。

オンとオフの切り替えが下手というか、そもそもそのためのスイッチが付いてない。

だから未だにストレス発散、ストレス解消がわからない。何をしてても元の木阿弥じゃないか、というのがついてまわる。

少林寺拳法やってたときも道院長が励ましてくれて、

「学校や家で辛いことがあるならココで汗かいて、スッキリしていけばいいじゃないか」

といつも言ってくれていた。でも、出来なかった。いや稽古自体は楽しかったし、普段の生活を離れた場所で、そこで出会った仲間や先生と過ごすのは楽しかった。

でも家に帰れば全部……こう、台無しなんだ。折角楽しく過ごしても、どれだけ汗をかいても、暴力と暴言でリセットされてしまう。

それが辛くって、しまいに〝自分なんかどうせ〟と思うようになった。そう思ってないと、やり切れなかった。わかってますよ、と自分に言い聞かせることで少しでも心身をショックから守ろうとしてたんだと思う。


今でもそう、休みにリフレッシュというのがわからない。というか「休み」は「休み」なんじゃん。出かけるにしろのんびり過ごすにしろ気分がリフレッシュするのは結果的に〝そうなった〟のであって。わざわざ「仕事のためにリフレッシュ」「明日への英気を養う」みたいにするのがホントに全然わからない。だっておかしいだろ、仕事なんか金もらうかわりにやってやってるんであって、仕事のために休み使って何かするって変じゃん。調子悪けりゃ行かなくていいし、まして体のメンテとか仕事で使うもの買いに行くとか研修受けるとか、全部そんなもん「仕事」のときにやるべきじゃんか。だいたい仕事がオンで休みがオフというのも逆だろ絶対。んな仕事で自分がオン状態なのなんてスポーツ選手とかだけで、フツーは仕事のときに自分をオフにしているんじゃないのか。

我慢するかわりに金もらうのが「オン」の生き方なんでイヤだろ大概の人は。


労働と納税は最近になって出来た義務だけど、産まれて生きるのなんかカンブリア紀より前からあることなんだから相性悪いに決まってるわな。

大体ストレス解消とか憂さ晴らしなんて酒飲んで野球とか政治の文句言って、会社の悪口言って……それで済むならとっくにそうしてるっての。

こないだも書いたけどそうやってこぼすと「みんな同じだって」「だって今のこの国じゃあ」なんて言われる。みんなが同じで、国がどうなら、俺は弱音も吐けないってのか。

誰が何してようが勝手だし、ただちょっと今しんどいって話と、そういう大きくて絶対に解決しない話を同じに並べてウヤムヤにしようったって、そうはいくか。

ホラこんなだから面倒くさいんだよコイツ。いいじゃねえか会社の悪口言ってショウヘイ・オオタニを批判してファンザのモザイクでも見て寝ろよ、もう。


まあなんでそうなったかと言えば、そりゃ家に帰ると外にいるより気が休まらなかったからなんだろうけどな。子供にしちゃガタイが良かったからと言って逃げ場のないところで大人に痛めつけられたら、そりゃイヤにもなるよ。

で、どんなに楽しいことがあっても、家に帰ると殴られる。そういう学習がなされてしまった。楽しいことがあった日ほど、そのあとで何倍も辛いことがある。

そんな風に考える子供だったし、実際そんなことばかりだった。

友達と遊ぶ。友達が遊びに来てくれる。

その時は良くても、みんなが帰ると途端に手が飛んできて暴言を浴びる。

自分のみならず友達のことも、アイツはダメだコイツはクソだと言われる。

思い出して書いてても、何をそんなに年端も行かない子供に向かってムキになって悪口雑言をバラまくのか理解に苦しむ。

それだけ〝絶対に歯向かって来ず暴力で抑圧できる〟相手にしか強気で居られなかったのだろう。信じられないクズだが、残念ながら私はそいつのせいでこの世に生を受けた。

今でも殺してやりたい。ガキの頃にっておけばよかった。

下手をすれば家族以外の誰かが他に居るときでも、そいつらを威嚇したくて殴られることすらあった。他所の子供相手にイキって(一応)自分の子供に暴力を振るうって、どんな腐れコンプラしてたらそういう行動に出るのか。

役者さんだったら演技でも躊躇うレベルだと思うぞ。


なんかそんな風に、自分の原体験にある暴力と理不尽を追えば追うほど自分が情けなくなるというか、どうしてもっと早くクタバッテおかなかったのかと嫌になる。

こんなに生きてて嫌なまま、よく今まで過ごせてきたものだ。


よほど好きな人が居るとか、楽しいことがあったとか、そうでもなきゃ説明がつかない。

だから今、どっちの望みもなくなって、また思い出して嫌な気分になっている。


最近ちょっと考えた。生きている間の一時期だけ「死にたい」と思っているのではないのだ。ずっと死にたいまま生きてて、時々楽しいとか好きとかがあっただけだったんだ。と。


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