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第二十四話 川澄千歳との同居生活?

 …はい?ちょっと待ってほしい。千歳のやつ、今俺の家に住むとか言ってなかったか?

え?もちろん許可なんて出してない。当たり前だ。


「いやいや、千歳、お前こっちに来たってことは家とかあるから来たんだろ?」

「もちろん借りる予定なんですけど、借りれるのが5月末〜6月になりそうなんですよー。それまでの間泊めてください」

「いやいや、待て待て。一つ屋根の下で未成年の男女が暮らすなんて有り得ないだろ。そもそも、親は納得してるのか?」

「両親は理解してくれてますよ。向こうに友達がいるから、しばらくはその子の家にお世話になる、と伝えてます」

「そ、そうかのか…」


 い、いやいや。だからと言って受け入れる理由にはならないだろ。


「先輩?僕のような美少女と同居出来るというのに、何が不満なんですかー?僕は家事は1通り出来るので問題ない…むしろ優良物件だと思いますよー?」

「いや、そういう問題じゃなくてだな…世間体とか、もあるだろ」

「…世間体、ですか」


 急に千歳の声が固くなる。


「世の中には、理不尽、不平等が溢れているんです。先輩だって今までそういう目に何度も何度も合っているでしょう?でも世間は何もしてくれない、何もしない。それなのにそんな世間体、気にする必要ありますか?法律を破ることは間違っていますが、そうでないならそんな世間体みたいな何の役にも立たないもの、気にする必要ないんですよ」

「…」

「あー、まあそういうことで、行きましょう先輩。早速ですが今日の夕食から作らせていただきますねー」


 …さっきの千歳にはとてつもない黒…闇を感じた。今は元に戻ってるが、よくわからんなこいつ。



 結局、千歳は本気で俺の家で生活するらしい。家に着くと


「僕はこれからコインロッカーにある荷物を取ってきますねー。先輩、ついでに夕食の買い物もするんで冷蔵庫の中見せてくださいよー」

「…なんにもないぞ」

「はい?」

「いや、飲み物やウィダーゼリー以外、ほとんどないな」

「…はぁ、それじゃ色々見て適当に買ってきますねー。先輩は…ゆっくり休んでてくださいねー」


 そう言って千歳は家を出て行った。


(なんでこいつは本気で同居しようとしてるんだ!?)


 マジで訳がわからない。何を考えているのだろうか。




 しばらく勉強をして過ごしていると、千歳が普通に帰って?きた。


「ただいまですー。おや、先輩。勉強中でしたか。精が出ますねー。それで、僕は荷物とかどこに置けばいいですかねー?」

「…マジでここに住む気なのか?」

「もちろんですよー」

「向こうの部屋が千歳の部屋だ」

「了解でーす。荷物整理したら夕食作りますねー」


 そう言って千歳は部屋に入る。なんでこんな早く順応してるんだ?



 千歳が夕食を作っている途中で、宿題などはあらかた終えたので、俺は寝転がりながらスマホをいじる。松田から宿題写させてくれという恒例メッセージに拒否の返信を送ろうとしていると千歳が話しかけてくる。


「先輩?何してるんです?」

「ん?松田が宿題写させてくれとか言ってるから拒否しようとしてるだけだ」

「なるほどー。宿題はちゃんと自分でやらないとですからねー」

「まあ、そうだな」


 こういうところは千歳はしっかりしている。中学でも悪い話は聞かないし、テストの成績もいいらしい。見たことはないけど。


「そういえば先輩。松田さんとなんか穏やかでないこと話してたみたいですけど、何かありましたかー?」

「体育大会の日にな、茜と吉崎さんが接触するだろうと踏んでその対策を立ててたところだよ」

「ふむ。その吉崎さんとやらは茜さんとお知り合いなんですかー?」

「ああ、いつ知り合ったかは分かんないけどな」


 俺は千歳にこれまであったこと、最近のことをおおまかに話した。


「ほほぉ、となると、いま先輩のクラスで凛さんや美咲さんが不幸になった事件と似たような、同じような事件が起きているとー。確かに偶然とは思えませんねー」

「そうなんだよ、茜がこっちにきた時期と言い、タイミングが一致する。吉崎さんは茜と繋がってて、茜が来た今行動を起こしたと言っていいと思う」

「なるほどー。それであの話しをしてたんですかー」


 千歳は勝手に1人で頷くと、急にまた声を固くして言った。


「でも先輩。誰が信頼できるか、本気で考えた方がいいですよ」


……


「…千歳、お前は何か知っているのか?」

「ええ、まあ大体なら」

「え?」

「僕は先輩の忠実な後輩ですからねー、聞きたいことが有れば全て答えますよー」


 ほんと、千歳はいろいろと変わんないな。


「千歳。お前は何を考えてる?」

「なんでしょうねー。さて、夕食の時間ですよー。今日は簡単に作れる野菜炒めにしましたー」


 こうして俺と千歳は夕食を食べることになった。千歳の作った料理は予想外に美味く、思わず驚いた顔で千歳を見てしまった。


「そんな驚いた顔をなさらなくても…先輩、本当に私が料理出来ないと思ってたんですねー」


 はい、思ってました。


「それで、さっき言ってたことだけど…」

「僕の知ってることですかー?でも、今日はやめておきましょうー。また明日、早く帰ってきてからにしましょうか」

「あ、ああ」



 夕食を食べて風呂に(順番に!)入った後、寝ようとした時


「先輩、一緒に寝ましょうー」


 千歳が枕を持って俺の部屋に入ってきた。…何言ってるのこいつ?


「…部屋で寝ろよ」

「ひどいなー、最近辛い事が起きて精神的にも肉体的にも疲れてるであろう先輩を少しでも癒やして差し上げようという心優しい後輩の心が伝わらないんですかー?」


 うん。まったく伝わらない。同衾なんて有り得ない。逆にドキドキして寝れなくなるに決まっている。


「それじゃ失礼しますねー」

「お、おい!」


 俺がいきなりのことで固まっている間に、千歳はするすると俺のベッドの中に入り込んできた。


「…俺はリビングで寝るから、おやすみ」

「?何言ってるんですかー?先輩もここで寝るんですよー?」


 急いでベッドから出た俺を千歳はものすごい力で俺をベッドに引き戻した。こいつの力はどこから来ているのだろうか。


「それではおやすみなさい。先輩」


 …結局その日はあまり寝れなかった。もちろん、手は出してないからな!

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