星の男の子
今日は、私の5歳の誕生日。昨日の夜は楽しみであまり眠れなかった。1年に一度の特別な日。去年のプレゼントはクレヨンで、とても嬉しかったのを覚えている。今年はどんなプレゼントだろう。
誕生日ケーキを食べ終わり、パパが箱を1つ持って来て言った。
「1年間よくいい子にしていたね。お前は私たちの自慢の子供だよ。」
ママが言う。「もう1年たったのね。早いわ。1年前はまだ小さかった背もこんなに伸びて。」
「「誕生日おめでとう。」」
そういって二人が渡してくれた箱に入っていたのは1冊の絵本だった。
「ありがとう!パパ!ママ!」
夜、布団の中に入って本を開く。
「ここはどこだろう。」気づいたら私は見たことのない場所にいた。星がキラキラと輝く草原。風が優しく私を包み込むように吹き抜ける。あたりはシンと静まりかえって、世界に私一人が取り残されたみたいだ。
「こんばんは。」
気が付くと、同じくらいの背の男の子が1人、私のそばにたたずんでいた。
「星を見に行こうよ。いい場所があるんだ。」
私たちは、隣に並んで、歩き出した。
「あなたは誰?どうしてここにいるの?」
私は、問いかけた。
「僕は一人でここに住んでいるんだ。この美しい星たちをいつも見守っているんだ。」
「あなたは・・・」少し言いかけた時に、
「着いたよ。」とその男の子は言った。
そこはさっきまで私たちがいたところを見渡せるような高い丘だった。
「ここが一番よく星を見られるんだよ。僕のお気に入りの場所さ。」
私は草原に大の字になって、空を見上げた。
「きれい・・・。」星空がすごく近くに見えて、色とりどりに光っている。
「あなたは寂しくないの?」
彼は言った。「寂しくなんかないさ。また明日も明後日も誰かがこの場所に遊びに来てくれる。今日君が遊びに来てくれたようにね。」
ふと隣にいる彼の横顔を見た。
彼の目はただまっすぐ空を見つめていて、
まるで今私たちが見上げている星空のように美しく輝いていた。
「また遊びに来てもいいかな。」
「またいつでも遊びにおいでよ。」私たち二人は互いに約束をして、私の意識はそのまま薄れていった・・・。
「あらあら。布団をこんなにしちゃって。よほど夢中になったのね。」そっと布団を掛けた。
「「これからも元気に育ってね。おやすみなさい。」」