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白い世  作者: 古井雅
80/80

失望(のぞみ)の空


どす黒い屍の礎に今立ち尽くしている

婉曲された感情は徐々に躰に刻み込まれる

それと同時に虚しく引きずり込むように

記憶された感情が解離していく


人が人である証明の如く

すべて瓦解していくものの残骸

拾い集めても埋まらない屑鉄の雨

憂いに近い明日は誰も求めない

既に上がらない星々を見つめて

海底へと落ちていく蠢く炎をみた


実験に使われた亡骸を携え

狂気の欲望は自らを止めるすべを持たない

引き摺り回されて終わってしまう記憶

疑念すら抱かない摂理と逆行していく


愛されたいと思っていたのか?

それとも愛されたくなかったのか?

落陽に焼かれていく自分の爛れた皮膚


ゆがんでいく視界

刻まれなくなる記憶

失われていく存在

壊れていく者達


記憶はそこに存在を否定する


 この詩を投稿した時点で80に達したことになるので、この詩集はこれでひとまず終了です。詩、と呼んでいいものか悩みますが、これらはすべて詩というよりはすべて特定のテーマを婉曲的に、そして主観的、時には客観的に見つめたものを80通り集めた文章たちです。

 テーマについて私が言及することはありません。詩、というよりもこの文章たちはすべて受け手の解釈に委ねることで意味をもつと私は想います。思いの外時間がかかってしまいましたが、これにて「白い世」は終了です。これまでご覧になっていただいた方々に改めてお礼申し上げます。

 ではでは、来年もよろしくお願いします!

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