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遺り者
今年もこの詩集ももうすぐ終わります。
燻ぶる感情を選ぶ
不安な感情が現れる
どれかを選べばどれかが現れる
まるで予めセットされたもののよう
常に空ろげに揺れる躰
悩ましい日々の色
すべて融解する日がくる
遠く融けている炎の珠
疑わずにいつまでも見つめていた
解くことのない解釈の海のもとに
流れ着いたのは一つの骨
すっかりと爛れた声帯の襞が蠢くと
存在の拒絶が起きる
注がれる水しぶきが薄霧となり瀰漫した
二律背反的な泡沫の声が残留して
家路のなかで昇華した
まるで意味がわからない
残された文字を辿りながら見つめていた
歪な遺書




