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キャンパスの色彩
豪雪に脱帽。
真っ白なキャンパスの影
音を映し出さない白色の舞台には
とめどない想いのみ綴られる
重なるのは筆先に付着する色彩だけ
投影されないものは存在しないもの
薄明かりを描いたのち
オレンジから変貌する紙状の繊維
落ちてしまった炎の渦は物言いたげ
現れないカーテンに想い募らせた
走る色彩に手を翳せば
芸術的な闇が浮かんだ
もう一つした話
既に完成された絵画が塗りつぶされる
裏に綴られた絵画とは違う光景が浮かぶ
満ち溢れる寂寥が強く強く噎せ返る
また暮れ始めるキャンパスの色彩
延々に繰り返される日没のサイクル
どこまで見ていられるかわからず
私はそっと口を噤んだ




