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幼い剣
時々盛大に血迷いたくなります。
寂しさが振りかざした剣
狂気に陥るほどに脆く尖る
喪失の想いはいずれ風化する
残るのは空ろな虚しさばかり
振り払おうとして翳した感情
だれも失わないように とどめた剣
水に入れば見える感情に囚われた刃物たち
神経を探すように蠢くそれらは錆びついてく
どこにいっても失われない記憶の想念
新たに手に入れた感情で紡がれてしまう
断層の心の埋もれた一粒のガラス
反射させたのは喜怒哀楽の具現化体たち
どこまでも屈託のない刃は自分に向けられる
止めることのできない怒りの感情
風化した剣が翳される
もう一度自分に振りかざされる
終盤にひとつ言うことをきいて
「君が作った剣は既に存在しない」と




