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新緑
夜の森って怖いですよね
小さく呼吸する森の音色
木霊する雑踏音とまざる
枯れ葉は舞い降り土へと帰結
春には新たな新緑の灯火
誰も求めないような美しい日差し
誰もいない芝生
勿論そこに私は存在しない
立ち入ることの許さない命の絨毯
侵すことの許さない生命の木々
新緑の芽吹きは誰しもまどろむ
乱立する屍の山
誰もがまどろむだろう
既にこの場は新緑に侵された大地
足音のような崩壊の音が耳元にまで広がる
逃げ惑う生命の美しさ
崩壊する頃にはきっとすべてが変わる
新たな芽吹きが音をたてて
尽れる命たちとは裏腹な新緑たちの声
終焉を讃えるような声明ばかり
誰も新緑を侵さない
誰も新緑を壊さない
誰にも壊すことの出来ない




