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白い世  作者: 古井雅
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置き忘れ

お茶が美味しい季節です。

思ったんですけど、このシリーズの前書き日記みたいになってきました。

買っただけのテレビゲーム 価値だけ示した言葉の品目

石拾いさえも飽きてやめてしまった つまらなくて見なくなった宝石箱

ものの価値なんてとても単純で ひどく悲しい物

意味のない自己啓発 形だけの本棚

朝に見つけた本 温かいストーブで燃やした躰


写真集に移ったきれいな景色は しまい忘れた雛人形と同じ寂しさ

零したままの緑茶はそのままで 濡れたテーブルの上に座っている

向かっては消えてく大切なものは 放置したコーヒーと同じ景色

床に零した玄米茶はそのままで 濡れたカーペットに足を置く

抱えていたきれいな幸福は 壊れたテレビと同じ虚しさ

手のひらに零した玉露はそのままで 握りつぶしましょう

声すらも 響かぬように潰しましょう


探していた本と 探されない本

拝まれる仏壇と 参拝客のいない境内

同じ類のものなのに とても虚しく思えるのは性?

見たくないものを 見てしまうのが性?

でもその性が 時折嬉しく思える時もある


思い出して見つけたレコードは 冷蔵庫に閉まってある調味料

幼い時に使っていた文房具は ただの激痛(おもいで)

同じ所に立っているはずなのに いつしか変わりゆく景色と同じように

私達はすべて 性に寄り添って生きていくのでしょう

止めどなく 流れて行きましょう

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