表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
白い世  作者: 古井雅
28/80

殉者


冷たい燈火 そっと鏡へと落ちてゆく

自らの小さな存在を 理解するように嘆く燈火たち

歴史(うみ)に埋もれた散りゆく者は 永遠に地で暮らしゆく

見上げた空には 果てしない数の死骸

何も見えない様に 何も持たずして沈めておくれ

愛した者たちが待つ 懐かしく苦しい水底


存在しない視界に佇むのは あの日の残響

微睡むことさえも許さぬ慟哭たち 日暮れに手を取る蟻共

あそこの自分は 平気でそれを踏みつけ死骸を蹴り飛ばした

見下ろす気分はどう? それは何時の時代()も楽しいモノ

自らを殺す準備をした気分はどう? それは何時迄も気づかないモノ

もう戻れない水底へ 深くて苦しい水底


退廃した町並み 落ちていく日差し

ひらひらと舞い降りていく 星々の嘆きに耳を傾けて

「どうか彼をお救いください」そんな声がどこかで聞こえてくる

既に彼は落ち葉となり そこに佇んでいるにも関わらず

今度は深く 自分を殺めて 恐れて欲しいという願いを込めて

後悔(みず)の満ちた 水底

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ