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春
暦上では春です。ですが辺り一面は見事なまでの銀世界です。
尽れた公園 降り注ぐ花の雨
生気を取り戻す景観たちに連動するように戻りゆく人々の群れ
何もかも翻る群れに 悲しげに軋むブランコ
もう使用する人もいない ただ寂れていくだけの日々
それって 人と似ている?
冷たい雨の後の朝露に手のひらを翳して
妙な感覚に囚われている人間達 水底に立つように嘆く群れ
揺れ動く光景は 水鏡のように不安定な鏡像と同じ
それらもきっと 人と似ている
寂れていく季節へと 人とともに 去りゆく者達
次の季節は どんな寂しさがあるのかな




