レベル100の平民は魔王を一撃で倒す
俺は平民。名をかたる程でもない。だが、ただの平民ではない。レベル100の平民だ。俺は生を受けたその瞬間からレベル100であった。しかし、もちろん平民であるので特段何か剣技や魔法を扱えるわけではない。ただ、勇者が敗北し魔王が支配するこの世界で俺は人々の希望であった。
そして人々の期待を背に今俺は魔王城で魔王と対峙している。身体は人間と大差ない形をしている。違いといえば肌が緑色で常に白目をむいていることくらいだな。あまり魔王らしくないな。
「また、勇者が我に挑戦しに来たのか...いや貴様は勇者ではないな。ただの平民ではないか何の用だ?」
魔王は純粋な疑問をこちらに投げかけてくる。
「そりゃお前を倒すために決まってるだろ」
「フッ。笑わせるな。平民の貴様に何ができる。今に地獄を見せてやる」
「そうか、見せてみろ」
俺がそう言うと魔王の首がこちらへと伸びてきた。
俺と魔王の顔はゼロ距離になった。
息くさっ。もうぶん殴ろうかな。
「ほー、我がここまで近づいても臆することが無いとは平民なのになかなかな胆力を持っているな。褒美に最後の言葉を聞いてやろう」
「お前息臭いよ」
「ふざけるなぁぁぁ!」
その言葉と共に魔王の口が大きく開かれ俺の顔を呑み込もうとしてきた。
もういいや。
ビンタ。
ちぎれた魔王の首は轟音と共に壁を貫き遥か彼方へと飛んで行った。
終わった。




